第2回企業評価ワーキンググループ開催の概要
国土交通省は2026年10月16日、「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会 第2回 企業評価ワーキンググループ」を同年10月21日に開催すると発表しました。同ワーキンググループは、建設産業が目指すべき姿の実現に向け、現行の企業評価制度の検証や評価に対するニーズを踏まえ、新たな評価の観点や評価結果の活用促進の方向性について検討を進めています。
新ビジョン策定に向けた企業評価WG設置の経緯
国土交通省では、2017年にとりまとめた中長期ビジョン「建設産業政策 2017+10~若い人たちに明日の建設産業を語ろう~」から間もなく10年を迎えることを受け、持続可能な成長産業としての建設業のあり方とその実現に向けた施策を検討する「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」を2026年7月に設置しました。
同検討会のもとに設置された「企業評価ワーキンググループ」では、公共工事の入札に関わる経営事項審査(経審)や建設業許可、専門工事企業の施工能力等の見える化評価制度などを視野に入れ、適正な労務費の支払いや処遇改善、DX投資などに取り組む企業が客観的に評価される仕組みの検討が進められています。
第2回会合の議題と委員名簿
第2回ワーキンググループの開催概要および議題は以下の通りです。
- 開催日時・場所
- 日時:令和8年(2026年)10月21日(水)10:00~12:00
- 会場:中央合同庁舎2号館 低層棟1階共用会議室3A・3B(東京都千代田区霞が関2-1-2)
- 主な議題
- 第1回ワーキンググループにおける主なご意見
- 企業評価に係るアンケート・ヒアリング調査について
- 今後のスケジュール
- 企業評価ワーキンググループ 委員(五十音順・敬称略)
- 座長:蟹澤 宏剛(芝浦工業大学建築学部 教授)
- 杉田 昌平(弁護士法人 Global HR Strategy 代表弁護士)
- 鈴木 章弘(株式会社日本政策投資銀行 都市開発部長)
- 中川 政人(EY新日本有限責任監査法人 公認会計士)
- 福地 宏之(一橋大学大学院経営管理研究科 准教授)
- 会議の公開方針
- 会議は傍聴可能(座席数限定)で、会議資料は終了後に国土交通省ホームページに掲載予定とされています。
議論の進展が関わる建設事業者と発注者
- 建設業者全般(元請・下請):経営事項審査(経審)の評点構造や、賃金水準・処遇改善に関する企業評価の枠組みに影響を受ける可能性があります。
- 公共工事および民間の発注者:受注者を選定・評価する際の新たな基準や、非財務情報の活用方針が示される見通しです。
- 建設関連団体・実務担当者:今後実施されるアンケートやヒアリング調査の対象となる可能性があります。
立場別に見る企業評価制度改定の影響
- 元請(ゼネコン)
- 経営事項審査において下請を含めたサプライチェーン管理や労務費の適切な転嫁状況が評価項目に組み込まれる可能性が議論されており、協力会社全体の管理体制が公共工事受注力に反映される枠組みへ移行する可能性があります。制度の骨子は2027年夏に向けて段階的に示される見通しです。
- 専門工事業者・下請
- CCUSの能力評価に応じた賃金支払い実績や月給制の導入状況などを証明する公的な評価(処遇優良事業者認定など)が整備された場合、元請からの選定や適正な単価交渉において客観的な評価指標として機能する可能性があります。
- 民間発注者・デベロッパー
- 企業の財務情報や過去実績に加え、担い手確保や適正取引の取り組みなど非財務情報が可視化されることで、施工能力や工期順守リスクを踏まえた業者選定の判断材料が増える可能性があります。
今後のスケジュールと新ビジョン策定の工程
- 2026年10月21日:第2回企業評価ワーキンググループを開催。アンケート・ヒアリング調査の内容や今後の進め方を協議予定(本文記載)。
- 2026年秋〜冬(予定):建設企業や民間発注者、教育関係者を対象とした企業評価に関するアンケート・ヒアリング調査を実施(日本工業経済新聞の報道による)。
- 2026年度内(予定):企業評価ワーキンググループにおいて全7回程度の会合を重ね、検討結果を親検討会へ報告予定(日本工業経済新聞の報道による)。
- 2027年夏ごろ(めど):親検討会が持続的な成長に向けた新ビジョンの取りまとめ案を作成し、中央建設業審議会(中建審)へ報告予定(日本工業経済新聞の報道による)。
アンケート調査と評価基準をめぐる今後の論点
- 実務調査の対象範囲と評価ニーズの把握:議題に挙げられた「アンケート・ヒアリング調査」がどの規模の建設企業や発注者を対象に、どのような評価軸(賃金、労務費転嫁、DX、サプライチェーン等)を検証するのかが今後の焦点になります。
- 経審と民間評価の連携範囲:公共工事の格付けに直結する経営事項審査の改定にとどまるのか、民間発注者が活用できるオープンな評価基準として設計されるのかは現時点で確定していません。
- 下請管理の評価手法:元請企業が下請の施工体制や処遇を支援している実績を客観的な指標でどう測定するかについて、具体的な評価基準の設計が議論されます。
改正建設業法や既存評価制度との連動動向
- 改正建設業法(第三次担い手3法)との接続:2024年に成立した改正法では、中央建設業審議会による「標準労務費」の勧告や原価割れ契約の禁止が盛り込まれており、本ワーキンググループの検討は、労務費確保に取り組む企業が適正に評価される市場環境づくりと連動しています。
- 専門工事企業の見える化評価制度:国土交通省が2020年4月から運用している「専門工事企業の施工能力等の見える化評価制度」など、既存の処遇・施工能力評価制度との統合や役割分担も今後の整理対象に含まれています。
よくある質問
Q. このワーキンググループの開催により、現行の経営事項審査(経審)がすぐに変更されますか?
A. 直ちに変更されるわけではありません。今回の会合はアンケートやヒアリング調査の実施方針などを議論する検討段階であり、新ビジョン全体の取りまとめは2027年夏ごろを目指して協議が進められています(日本工業経済新聞の報道による)。
Q. 第2回ワーキンググループの配布資料は一般でも確認できますか?
A. 会議資料はワーキンググループ終了後に国土交通省ホームページの特設ページにて順次掲載される予定です。
Q. 企業評価ワーキンググループで議論されている主な評価テーマは何ですか?
A. 現行の企業評価制度の検証をはじめ、CCUS(建設キャリアアップシステム)を活用した能力評価・賃金支払い、適正な労務費配分、DX投資、元請のサプライチェーンマネジメントなど、新たな評価軸のあり方や活用の方向性が議論されています(第1回検討内容等の報道による)。
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出典
- 発表主体: 国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課 / 発表日: 2026-10-16
- 報道発表資料(PDF)
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