Skip to content

Conshift(コンシフト)

  • 施工管理
  • 人材マネジメント
  • 積算・受発注
  • 政策動向
  • ツール紹介
  • 統計分析
  • 用語辞典
Home > 建設用語辞典 > 法定書類・許可申請> 施工体系図

施工体系図とは?

この記事の要点
  • キーワードの概要:施工体系図とは、建設現場における元請から下請までの契約関係や主任技術者・監理技術者の配置状況をツリー状に図式化した法定書類です。
  • 実務への関わり:現場の見やすい場所に掲示することで、一括下請負(丸投げ)や不正業者の参入を防ぎ、施工体制と安全管理体制を適正に維持して法令違反リスクを回避できます。
  • トレンド/将来予測:建設業法令の改正に伴う下請金額基準の引き上げへの適切な対応に加え、安全書類作成クラウドサービス等の活用による施工体系図の自動生成・デジタル化が急速に進んでいます。
目次
  • 施工体系図とは?施工組織図との違いと作成義務が生じる金額基準【法改正対応】
  • 施工組織図・安全衛生組織表との明確な違い
  • 【民間工事・公共工事別】作成義務が生じる下請契約金額の最新基準
  • 施工体系図の正しい書き方と必須記載項目【全建統一様式・記入例】
  • 発注者・元請情報および統括・主任・監理技術者欄の記載仕様
  • 一次〜末端下請負人の情報と社会保険加入状況の記入ルール
  • 施工体系図の掲示場所・保存期間と違反時の行政処分リスク
  • 現場詰所と仮囲い(公衆向け)で異なる掲示義務とプライバシー配慮
  • 10年間の保存義務と違反・不備によるペナルティ
  • 施工体系図作成を効率化する実務手順とグリーンファイルDX
  • 再下請通知書(様式第1号-乙)の回収・突合から完成までの実務フロー
  • クラウド安全書類・CCUS連携による省力化
  • 現場運用でミスを防ぐ「施工体系図チェックリスト」と変更時の更新ルール
  • 下請業者の追加・工種変更が発生した際の更新手順
  • 立入検査・現場巡回向けセルフチェックリスト
  • よくある質問(FAQ)

施工体系図とは?施工組織図との違いと作成義務が生じる金額基準【法改正対応】

施工体系図とは、発注者から直接工事を請け負った建設業者が、重層的な下請契約における施工の分担関係や技術者の配置状況を一目で把握できるように図式化した法定書類です。建設業法第24条の8第4項に基づき、施工体制台帳を作成した工事現場において作成および掲示が義務付けられています。

元請から一次・二次・三次と続く重層下請構造を可視化し、一括下請負(丸投げ)の禁止や不良・不適格業者の参入防止を徹底するとともに、主任技術者や監理技術者の配置状況を明確にして施工管理体制を適正に保つ役割を果たします。

施工組織図・安全衛生組織表との明確な違い

実務で混同されやすい「施工体系図」「施工組織図」「安全衛生組織表」は、根拠法令や作成目的、記載対象の範囲が明確に異なります。

比較項目 施工体系図 施工組織図 安全衛生組織表
主な目的 下請契約関係と技術者配置の可視化、不正・丸投げ防止 元請社内の現場管理体制・指揮命令系統の明確化 労働災害防止に向けた安全管理体制の周知
根拠法令 建設業法第24条の8 法的義務なし(共通仕様書等で提出指定) 労働安全衛生法第15条〜第19条
対象範囲 一次下請から末端の下請負人まで全事業者 元請負人の配置職員(現場所長・担当者等) 総括安全衛生責任者、安全衛生責任者等
公開範囲 現場関係者・公衆(掲示義務あり) 元請社内・発注者・監理者への提出 作業所内の作業員(掲示義務あり)

施工体系図は全建統一様式第1号-丙などの標準フォーマットが用いられ、対外的な掲示義務を伴う点において社内管理用の施工組織図と根本的に異なります。

【民間工事・公共工事別】作成義務が生じる下請契約金額の最新基準

施工体系図の作成・掲示義務が発生する条件は、発注区分(民間工事か公共工事か)および一次下請業者と締結する下請契約の総額によって定められています。

民間工事における基準(特定建設業許可と下請総額)

民間工事の場合、発注者から直接工事を請け負った特定建設業者が、以下の金額以上の下請契約を締結して施工する場合に作成義務が生じます。

  • 2023年1月1日〜2025年1月31日までの契約
    • 下請契約の総額:4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)
  • 2025年2月1日以降の契約(最新基準)
    • 下請契約の総額:5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)

下請契約総額は、一次下請負人と締結したすべての契約金額(消費税込み)を合算して判定します。資材納入や運送、警備など請負に該当しない契約は含みません。

公共工事における基準(入契法に基づく全工事義務化)

国や地方自治体、公社などが発注する公共工事では、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入契法)」第15条が適用されます。

  • 請負金額・下請金額にかかわらず全工事で作成・掲示が義務付け
    • 一次下請契約が1件でも発生した時点で、金額に関係なく施工体制台帳および施工体系図を作成し、仮囲い等の「公衆の見やすい場所」へ掲示しなければなりません。

施工体系図の正しい書き方と必須記載項目【全建統一様式・記入例】

施工体系図を作成する際は、業界標準である「全建統一様式(第1号-丙)」や国土交通省の標準様式に沿って各項目を記入します。記載漏れや虚偽記載は建設業法第28条に基づく指示処分などの行政処分対象となるため、正確な記入仕様の把握が必要です。

発注者・元請情報および統括・主任・監理技術者欄の記載仕様

施工体系図の最上段には、発注者および工事全体の基本情報と、元請負人(特定建設業者等)の管理体制を記載します。

記載項目 主な記載内容・記入ルール
工事名称・工事場所 請負契約書に記載された正式名称および現場所在地を正確に転記
発注者名 発注者の商号・名称、代表者氏名(公共工事は発注機関名および担当部署)
元請負人情報 元請企業の商号、代表者名、建設業許可番号(業種区分、大臣/知事、一般/特定)
統括安全衛生責任者 労働安全衛生法に基づき統括管理を行う責任者氏名(現場所長等)
現場統括管理者 現場全体の施工計画および工程・安全管理を統括する者の氏名
監理技術者/主任技術者 氏名、保有資格名、資格者証番号。専任工事の場合は「専任」を明記
特例監理技術者・補佐 兼任制度適用時は特例監理技術者の氏名・兼任現場名と、専任の監理技術者補佐の氏名・資格を並記
専門技術者 附帯工事等を自ら施工する場合の対象工事種類、技術者氏名、資格証番号

一次〜末端下請負人の情報と社会保険加入状況の記入ルール

元請欄の下部には、一次下請負人から二次、三次と連なる重層下請関係をツリー形式で配置します。各下請負人のマスには、再下請負通知書(全建統一様式第1号-乙)に基づき以下の項目を記入します。

【下請負人ブロックの記載構造イメージ】
┌────────────────────────────────────────┐
│ 会社名:株式会社◯◯建設(二次下請)                │
│ 許可番号:◯◯県知事 許可(般-◯)第◯◯◯◯号      │
│ 工事内容:鉄筋組立工事      工期:202X/XX/XX〜202X/XX/XX│
├────────────────────────────────────────┤
│ 主任技術者:建設 太郎(専任・1級鉄筋施工)             │
│ 安全衛生責任者:現場 次郎                              │
├────────────────────────────────────────┤
│ 健康保険:加入 厚生年金:加入 雇用保険:加入         │
│ 外国人建設就労者:無 外国人技能実習生:有             │
└────────────────────────────────────────┘

下請負人ブロックにおける主要な確認項目は以下の通りです。

  • 基本情報と配置技術者
    • 商号・名称、代表者名、建設業許可番号(業種・番号・許可年月日)
    • 請負契約に基づく工期、具体的な工事内容
    • 主任技術者の氏名、専任/非専任区分、保有資格
    • 安全衛生責任者(職長兼任等)の氏名
  • 社会保険等の加入状況
    • 健康保険・厚生年金保険・雇用保険の3保険について「加入」「未加入」「適用除外」を明記
    • 法人および常時5人以上の従業員を使用する個人事業所は強制適用事業所となるため、原則「加入」が必要(従業員4人以下の個人事業主等は「適用除外」)
  • 外国人従事者の就労状況
    • 「外国人建設就労者」および「外国人技能実習生(または育成就労制度等)」の従事の有無

なお、建設工事の完成を目的としない「警備会社」「資材納入業者」「運送業者」は下請負人に該当しないため、施工体系図への記載は不要です。

施工体系図の掲示場所・保存期間と違反時の行政処分リスク

施工体系図は、作成後の適切な現場掲示および法定期間の保存が義務付けられています。

現場詰所と仮囲い(公衆向け)で異なる掲示義務とプライバシー配慮

施工体系図の掲示義務は、民間工事と公共工事で設置場所と公開範囲が分かれます。

工事区分 掲示が求められる場所 主な対象者 根拠法令
民間工事 現場詰所、朝礼看板、休憩所など 工事関係者・現場作業員 建設業法第24条の8第4項
公共工事 工事用仮囲いの外側、現場出入口ゲート付近など 工事関係者および一般公衆 入契法第15条、建設業法第24条の8第4項

公衆の見やすい場所へ掲示する公共工事では、個人情報保護の配慮が必要です。技術者の氏名や資格情報は法定開示事項として記載しますが、個々の作業員の生年月日や住所、健康診断情報といったプライバシーに関わる情報は掲示面に含めないよう設定を管理します。

10年間の保存義務と違反・不備によるペナルティ

施工体系図は、「営業に関する図書」として営業所ごとに工事完成(引渡し)後10年間保存することが建設業法および同法施行規則により義務付けられています。

未作成、未掲示、記載漏れ、工期変更に伴う未更新があった場合、以下の行政処分や不利益措置の対象となります。

  • 指示処分(建設業法第28条第1項)
    • 立入検査等で不備が発覚した場合に是正命令が下され、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトに企業名と処分内容が公表される
  • 営業停止処分(建設業法第28条第3項・第5項)
    • 是正指示に従わない場合や、一括下請負(丸投げ)の隠蔽を目的とした虚偽記載など悪質な違反に対して最長1年間の営業停止が科される
  • 公共工事の指名停止・経営事項審査(経審)の減点
    • 発注機関からの指名停止措置による入札除外や、経審の社会性等(W点)減点による総合評定値(P点)の低下を招く
  • 過料・罰則規定
    • 帳簿書類の備え置き・保存義務違反等に対し、建設業法第50条に基づき100万円以下の罰金または過料が科される

施工体系図作成を効率化する実務手順とグリーンファイルDX

現場監督や工務担当者の書類作成負担を抑え、記載ミスを防ぐための標準的な実務フローとデジタル連携の手法を整理します。

再下請通知書(様式第1号-乙)の回収・突合から完成までの実務フロー

施工体系図は、一次下請負人から提出される「再下請通知書(全建統一様式第1号-乙)」を基に作成します。標準的な手順は以下の4ステップです。

【ステップ1:書類回収】
一次下請から再下請通知書(様式第1号-乙)を回収
 ↓
【ステップ2:内容突合】
許可証・技術者資格・社会保険加入状況の整合性チェック
 ↓
【ステップ3:体系図への展開】
全建統一様式第1号-丙等のテンプレートへ転記・ツリー構築
 ↓
【ステップ4:現場掲示・更新】
現場詰所や仮囲いへ掲示・契約変更時の即時差替え

手作業によるエクセル管理で発生しやすいトラブルと対策は下表の通りです。

管理項目 発生しやすい不備・ミス 法令・実務上のリスク 対策
階層の把握 再下請通知書の抜け落ちによる孫請業者の記載漏れ 未記載・虚偽掲示による指示処分 下請契約締結時の提出期日管理の徹底
技術者情報 主任技術者の資格不適合や他現場との専任重複 不適格技術者配置による工事停止 資格者証写しおよび専任状況の突合確認
契約変更 追加工事・工期延長に伴う図面修正と掲示の放置 掲示義務違反・経審の減点 変更契約締結時の即時差し替えフロー確立

クラウド安全書類・CCUS連携による省力化

エクセルによる転記ミスや更新遅延を防ぐ手法として、クラウド型安全書類管理システム(グリーンサイト等)やCCUS(建設キャリアアップシステム)のデータ連携が実務に定着しています。

  • ツリー構造の自動生成
    • 下請各社がWeb上で入力した再下請通知書データから施工体系図を自動生成し、手入力による階層配置ミスを防止
  • 書類チェック機能
    • 建設業許可の有効期限や社会保険の加入状況をシステムが判定し、不備がある書類の提出を抑止
  • 事業者・技術者情報の直接連携
    • CCUSに登録された正確な許可番号・保有資格データが反映されるため、確認書類の目視照合作業を効率化
  • 現場掲示の迅速化
    • クラウド上で修正した図面を現場詰所や仮囲いのデジタルサイネージに連動させることで、紙の印刷・張替え工数を削減

現場運用でミスを防ぐ「施工体系図チェックリスト」と変更時の更新ルール

下請業者の追加・工種変更が発生した際の更新手順

工事進行中に下請業者の増工や配置技術者の変更が生じた場合、元請負人は施工体系図を遅滞なく更新しなければなりません。

  • ステップ1:再下請通知書の受領と審査
    • 新規入場する下請負人から工事着手前に再下請通知書を回収
    • 主任技術者の資格証・直接的雇用関係(健康保険証写し等)・社会保険加入状況を確認
  • ステップ2:施工体制台帳・施工体系図の改訂
    • 再下請通知書に基づき施工体制台帳を修正し、施工体系図のツリー構造へ即座に反映
  • ステップ3:掲示物の差し替えと履歴保管
    • 改訂版を出力して現場掲示場所を差し替え、旧版データは改訂履歴とともに完工後10年間の保存に向けて保管

立入検査・現場巡回向けセルフチェックリスト

立入検査や現場パトロール時の確認項目をまとめたセルフチェックリストです。

点検カテゴリ 確認項目・基準 不備時の主なリスク 判定
作成・金額要件 民間:下請総額5,000万円(建築一式8,000万円)以上で作成されているか(公共工事は金額不問) 建設業法違反(未作成)による行政処分 [ ]
掲示義務・場所 民間:詰所等関係者の見やすい場所、公共:仮囲い等公衆の見やすい場所に掲示があるか 建設業法・入契法に基づく掲示義務違反 [ ]
記載事項の網羅 監理・主任技術者の氏名・専任区分、許可番号、社会保険加入状況に抜け漏れがないか 書類不備による是正指示・経審減点 [ ]
更新・記載範囲 施工中の全下請業者が反映され、請負に該当しない資材・運送・警備業者が除外されているか 虚偽掲示・未更新による指導・指名停止 [ ]

よくある質問(FAQ)

Q. 施工体系図とは何ですか?

A. 施工体系図とは、元請負人から末端の下請負人までの施工分担関係や技術者配置を図式化した法定書類です。建設業法第24条の8に基づき作成・掲示が義務付けられており、重層下請構造を可視化することで、一括下請負(丸投げ)の禁止や不良・不適格業者の参入防止、適正な施工管理体制の確保を目的としています。

Q. 施工体系図と施工組織図の違いは何ですか?

A. 主な違いは「対象範囲」と「法的掲示義務の有無」です。施工体系図は建設業法に基づく法定書類で、一次から末端までの全下請負人を記載し、現場への掲示義務があります。一方、施工組織図は元請社内の現場管理体制や指揮系統を示す内部管理用の書類であり、法律上の作成・掲示義務はありません。

Q. 施工体系図の作成義務が生じる金額基準はいくらですか?

A. 公共工事では下請契約が1件でも発生すれば金額にかかわらず全工事で作成・掲示が義務付けられます。民間工事の場合は、特定建設業者が締結する一次下請契約の総額が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上、※2025年2月以降の基準)となる場合に作成義務が発生します。

関連する建設用語

  • 一般建設業許可・特定建設業許可の違い
  • 完成図書(引渡書類)
  • グリーンファイル
  • 経営業務管理責任者(経管)
  • 経営事項審査(経審)

ConShift

建設業のビジネス知識に関心を持つ経営層・現場リーダーのための課題解決メディア。現場のノウハウから最新のDX事例まで、ビジネスを加速させる情報をお届けします。

カテゴリー

  • 施工管理
  • 品質・安全
  • コスト管理
  • 人材マネジメント
  • 積算・受発注

もっと探す

  • 政策動向
  • BIM/CIM
  • 法規制・制度
  • 海外トレンド
  • ツール紹介
  • 統計分析
  • 建設業界用語辞典

サイト情報

  • 運営者情報
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • LogiShift
  • TechShift

© 2026 ConShift. All rights reserved.