AIJO 配筋王とは?
AIJO 配筋王は、タブレット端末のカメラで撮影した画像からAIが鉄筋間隔や本数、鉄筋径を高精度に自動検出・計測し、配筋検査における現場の準備・写真整理・帳票作成工数を削減するゼネコン・土木・建築向け配筋検査システムです。国土交通省の「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」に準拠し、J-COMSIA(一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会)の検定に合格しています。従来の検尺ロッドを用いた2人1組の手作業計測から、市販タブレットPCを活用した1人検査体制への移行を可能にし、現場作業者の拘束時間短縮と検査精度の均一化を支援します。
主な機能
AIJO 配筋王は、撮影画像からの自動解析機能、現場での実測を補助する寸法計測機能、そして公的基準に準拠した記録・帳票出力機能で構成されています。現場監督が1人で検査を完結できるよう設計された各機能の詳細は以下の通りです。
画像解析・自動検測機能
- 鉄筋間隔計測
タブレットカメラで撮影した配筋画像からAIが鉄筋を自動検出し、配筋の間隔ごとの計測値と縦横それぞれの平均間隔を自動計算します。従来のスケールや検尺ロッドを当てて1箇所ずつ目視確認していた作業が不要になり、過密配筋や広範囲のスラブ配筋でも短時間で計測データを取得できます。 - 鉄筋径計測
AIによる画像認識技術を活用し、撮影された鉄筋の径を自動で判別・計測します。現場の配筋状況や撮影環境に応じて画面上から手動で鉄筋径を選択・修正する操作にも対応しており、設計図書の指定仕様と照合しながら柔軟に実測値を確定できます。
現場実測・かぶり厚管理機能
- 2点間距離計測(継ぎ手長計測)
画面上に表示された撮影画像から任意の2点をタップして指定することで、重ね継手長や定着長などの距離をリアルタイムに計測します。複雑な配筋箇所やスケールを直接当てにくい狭小部であっても、撮影画像上で直接寸法を割り出すことが可能です。 - かぶり厚計測
専用の治具を配筋部位に設置して撮影を行うことで、コンクリート構造物の耐久性を左右するかぶり厚をシステム上で計測します。特許技術に基づいた専用治具と画像処理を組み合わせることで、型枠と鉄筋の離隔測定にかかる手作業の負担を軽減します。
記録・帳票出力機能
- 電子小黒板・SVG画像記録
AIによって計測された数値データが電子小黒板へ自動的に反映されます。撮影画像と小黒板情報を統合したデータはSVG形式(工事写真レイヤ化)として記録され、J-COMSIAの信憑性確認検定および小黒板情報連携検定に適合した改ざん防止データを保持します。 - 検査帳票の自動出力
現場での計測および撮影完了後、取得した実測データと撮影画像をレイアウトした配筋検査帳票をシステムから自動出力します。事務所に戻ってから手動で写真を仕分けし、数値をExcelへ転記する内業工数を削減します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
高価な専用計測機器の全社配備を避け、既存資産やレンタルで機動的に検査を内製化したい企業
- 高額な3DスキャナやLiDAR専用機の導入コストを抑えたい
AIJO 配筋王は市販のWindowsタブレット(Surface Pro推奨)とロッドテープ、赤色マーカーなどの汎用的な資材で計測環境を構築できます。機材一式を購入する場合でも、月額30,000円(税抜)の端末レンタルや月額27,000円(税抜)のかぶり厚治具レンタルを組み合わせることで、過大な初期設備投資を行わずに配筋検査のデジタル化を進められます。 - 短期工期の現場や特定工種のみでスポット的にデジタル計測を試行したい
年間契約に限定されず、1か月単位(月額125,000円・税抜)のサブスクリプション契約に対応しています。躯体工事や基礎配筋の期間だけシステムを稼働させ、打設完了後は契約を休止するといった柔軟な運用が可能なため、中堅ゼネコンの現場単位での採算管理に適しています。 - 検尺ロッド持ちと撮影係の2人拘束を解消し、現場監督のワンマン検査を実現したい
タブレット画面上でのAI自動検出と電子小黒板の自動生成により、手作業での黒板保持や目視計測をなくし、1人の現場監督で撮影からデータ記録まで完結できます。これにより、時間外労働の上限規制(年720時間・月45時間原則)が適用される中で、技術者の拘束時間を抑制できます。
公共工事においてNETIS技術を活用し、総合評価での加点や出来形管理の確実性を高めたい企業
- 直轄工事や自治体発注工事で新技術活用の実績を確保したい
AIJO 配筋王は「AI鉄筋出来形システム」としてNETIS(新技術情報提供システム)に登録されており(登録番号:CB-240002-A)、国土交通省の「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」に準拠しています。入札時の総合評価方式における技術提案や、工事成績評定での加点対象として活用できます。 - 配筋間隔だけでなく「かぶり厚」や「継手長」の測定結果も同一システムで電子納品したい
特許取得済みの専用治具を用いたかぶり厚計測や、2点間指定による継手長計測機能を備えているため、配筋検査で確認が義務付けられている主要項目を単一ツールで網羅できます。出力データはJ-COMSIA検定適合のレイヤ化SVG画像として保存されるため、電子納品基準に適合した提出書類を作成できます。
向いていない企業・現場
iPhoneやiPad(iOS環境)を中心とした現場運用を標準化している企業
- 社給端末がiOSデバイスに統一されており、Windowsタブレットの運用が難しい
AIJO 配筋王の推奨動作環境はSurface ProをはじめとするWindowsタブレット端末です。現場監督にすでにiPad ProやiPhoneを全社配布しており、OSの追加管理や別系統のデバイス調達を避けたい現場では、iOS環境で動作する他社アプリの検討が適しています。 - 完全な3次元点群モデル(BIM/CIM)の自動生成とクラウド連動を前提としている
本システムはタブレットカメラによる画像認識を主体とした2次元画像ベースの計測システムです。LiDARセンサーやレーザースキャナを用いた高密度点群から配筋全体の3Dモデルを構築し、BIM/CIMデータと直接重ね合わせて干渉チェックまで自動実行したい場合は、3次元点群解析に特化した配筋検査システムが適しています。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| AIJO 配筋王 | Surface Pro等で動作するAI画像認識型。鉄筋径・間隔・かぶり厚(特許治具)・継手長を計測しNETIS登録済み | 初期100,000円、月額125,000円(端末・治具レンタル別) | Windows端末を活用し、1か月単位で機動的・短期的に配筋検査をデジタル化したい中堅〜大手ゼネコン |
| SiteBox 配筋検査 | 工事写真レイヤ化技術に対応したスマートフォンアプリ。画面上の電子マーカー配置で物理マーカー設置を不要化 | 要問い合わせ | 日常的な施工管理で建設システム製品群をすでに利用しており、スマホで手軽に配筋写真・黒板作成を行いたい現場 |
| Modely | LiDAR搭載端末等で取得した点群から鉄筋の3次元モデルを自動生成。設計値との自動照合や帳票出力をクラウドで完結 | 要問い合わせ | BIM/CIMモデルとの連携を重視し、3次元点群データを活用した高精度な出来形管理を求める大規模工事 |
| GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム | デプスカメラとタブレットを活用し、AIで鉄筋を抽出。ダブル配筋や逆光環境での計測、クラウド自動帳票化に対応 | 要問い合わせ | ダブル配筋などの過密・複雑な構造物が多く、逆光環境等でも安定したAI検測と帳票自動化を行いたい現場 |
| 配筋検査ARシステム BAIAS | iPad ProのLiDARセンサーを活用したARシステム。オフライン下で鉄筋本数・間隔・径・かぶり厚を自動計測 | 要問い合わせ | iPad Proを標準導入しており、通信環境のない地下や山間部トンネル等でLiDARを用いたAR検査を完結させたい現場 |
ツール選定においては、現場で使用する「ハードウェア環境」と「計測データの形式」が主な判断軸となります。AIJO 配筋王は、専用の高価なLiDARセンサーやデプスカメラを用意することなく、Windowsタブレット(Surface Pro)のカメラと補助資材(ロッドテープ・カラーマグネット・専用治具)の組み合わせで配筋間隔・鉄筋径・継手長・かぶり厚までを網羅的に計測できる点が特徴です。社内PC環境がWindows主体であり、高精度タブレットを現場でそのまま検測機材として活用したい場合に適しています。
一方で、iPad ProやiPhoneを全社支給しておりLiDARセンサーを用いたAR表示・点群計測を行いたい現場には配筋検査ARシステム BAIASやModely、スマートフォンでの写真レイヤ化と電子マーカーによる日常管理の省力化を重視する土木現場にはSiteBox 配筋検査が有力な候補となります。また、ダブル配筋の多層構造をデプスカメラで高精度に検知したい場合はGeoMation 鉄筋出来形自動検測システムを検討するなど、構造物の複雑さと保有デバイスに応じた選定が求められます。
料金・プラン
AIJO 配筋王の料金体系は、初期設定費用と月額システム利用料からなるサブスクリプションモデルです。現場の機材保有状況に応じて、タブレット端末本体や専用治具のレンタルオプションが用意されています。定価(参考価格・税抜)は以下の通りです。
| 項目 | 初期費用 | 月額利用料 | 備考 |
|---|---|---|---|
| システム基本利用料 | 100,000円 | 125,000円 / 月 | 1か月単位での契約が可能。アカウント管理および解析システム利用を含む |
| 推奨端末レンタル(Surface Pro) | なし | 30,000円 / 月 | アプリインストール済み。自社保有端末の持ち込み利用も相談可 |
| 専用かぶり厚治具レンタル | なし | 27,000円 / 月 | かぶり厚計測に使用。購入プランも用意 |
| お試しパッケージ | 要問い合わせ | 10,000円〜100,000円 | 導入検討時のトライアル検証向けパッケージ |
※上記はコムシスグループ掲載資料に基づく定価・参考価格です。実際の見積もり条件、自社端末持ち込み時の動作要件、お試しパッケージの適用範囲については提供元への問い合わせが必要です。
導入事例・実績
AIJO 配筋王の公開導入事例は現時点では確認できていません。最新情報は公式サイトをご確認ください。
なお、コムシスグループの日本コムシス株式会社が施工を担当した「浪江町陸上養殖プラント新設工事(土間部配筋検査)」において、本システムを用いた現地検証が実施されています(2026年8月発表)。同検証では実現場の土間配筋を対象に計測精度と作業性の確認が行われ、許容範囲内の誤差での検測と作業時間の大幅な短縮が確認されたことが公表されています。また、メーカーカタログ値としては「1回の配筋検査にかかる作業時間を約70%削減」という試算が提示されています。
NETIS登録・特許技術と公的基準への適合状況
公共工事における配筋検査のデジタル化では、発注者への提出書類としての法的・規準的要件を満たしているかどうかが重要になります。AIJO 配筋王は以下の公的認証および規格基準を満たしています。
- NETIS(新技術情報提供システム)登録
国土交通省の新技術情報提供システムに「AI鉄筋出来形システム」として登録されています(NETIS登録番号:CB-240002-A)。公共工事の施工計画書に新技術活用として記載することで、工事成績評定や総合評価落札方式での評価対象となります。 - 国交省「鉄筋出来形計測の実施要領(案)」規格準拠
国土交通省が定めた「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」の要求仕様に準拠しています。カメラ画像からAI解析で得られた出来形数値は、公的な検測記録として活用できます。 - 配筋検査およびかぶり厚計測に関する特許取得
「配筋検査システムおよび配筋検査方法」(特許第7283849号)、「かぶり厚計測システム等」(特許第7508749号)、「配筋測定システム等」(特許第7508750号)など、画像解析を用いた寸法・かぶり厚計測に関する複数の独自特許を取得しています。 - J-COMSIA(一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会)検定合格
デジタル工事写真における「信憑性確認(改ざん検知機能)」「小黒板情報連携」「工事写真レイヤ化(SVG形式)」の各検定に合格しています。発注者へ納品する電子写真データの原本性担保とレイヤ化表示に対応しています。 - 公共工事特記仕様書への新技術採用実績
国土交通省北陸地方整備局が発注した一般競争入札「R8-10 能越道七海2号橋上部外工事」(2026年9月1日公告)の特記仕様書において、活用対象となる新技術システムの1つとして記載された実績があります。
推奨端末と計測補助機材のハードウェア仕様
AIJO 配筋王は、現場の取り回しと撮影の機動性を確保するため、市販の汎用端末と補助部材を組み合わせて運用する構成を採っています。
- 推奨端末仕様(Surface Pro)
本体重量が1kg未満であるMicrosoft Surface Pro(カメラ内蔵WindowsタブレットPC)を推奨端末としています。作業員が片手や首掛けホルダーで保持しながら配筋上を移動できるため、重厚なレーザースキャナや大型ステレオカメラを三脚設置する方式に比べて足場の悪い現場でも機動的に撮影を行えます。 - 現場で使用する計測補助資材
正確なAI検測を行うための補助部材として、検測範囲を指定するロッドテープや赤色マーカー(カラーマグネット)、かぶり厚計測用の専用治具を使用します。特殊なセンサー機器を現場に常設する必要がなく、資材バッグに収まる機材構成で検査箇所への持ち運びが可能です。 - 持ち込み端末へのインストール対応
コムシス情報システムからのレンタル端末のほか、企業が保有するWindowsタブレットへのソフトウェアインストール運用にも対応しています。現場ごとの利用台数や自社のIT資産管理方針に応じた調達が可能です。
導入前に知っておきたいこと
現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。
なお、運用上の留意点として、本システムはタブレットカメラの撮影画像をもとにAI解析を行う仕組みであるため、撮影箇所の明るさや鉄筋の泥汚れ、雨天時の水滴などの環境要因によって画像認識の精度が影響を受ける場合があります。また、かぶり厚計測には専用治具の設置が必要となるため、治具の設置スペースが確保できない極小隙間での運用可否については事前テストでの確認が推奨されます。
導入の流れ・期間
AIJO 配筋王を現場へ導入する際の一般的な流れは以下の通りです。AIJO 配筋王の具体的な導入期間は要問い合わせとなります。
- 1. 問い合わせ・要件ヒアリング
公式サイトの問い合わせフォーム等から、対象工事の規模(土木・建築)、工期、検査対象部位(基礎、スラブ、柱・梁等)、必要端末台数を相談します。 - 2. お試しパッケージ・デモ検証
実際の現場やテスト環境において、実機(Surface Pro)と補助機材を用いた計測精度・操作感の検証を行います。費用感や利用条件に合わせたお試しパッケージ(1万〜10万円)の利用が可能です。 - 3. 見積もり・プラン選定
システム利用期間(月数)、端末レンタルの有無、かぶり厚治具のレンタルまたは購入数量を確定し、見積もりを取得します。 - 4. 契約手続き・初期設定
サブスクリプション利用契約を締結し、初期設定費用の決済および利用アカウントの発行を行います。 - 5. 機材納品・現場運用開始
アプリがセットアップされた端末や専用治具が手元に届き次第、現場での配筋検査業務を開始します。自社端末を利用する場合は指定要件に沿ってアプリのインストールと認証を実施します。
よくある質問(FAQ)
- iPadやiPhoneなどのiOS端末でも利用できますか?
- AIJO 配筋王の推奨環境はSurface ProをはじめとするWindowsタブレットPCです。iOS端末への対応状況については公式に確認できていないため、導入を検討される場合は提供元へご確認ください。
- 導入前に現場で試せる無料トライアルやデモはありますか?
- 無料トライアルの有無は公開されていませんが、検討現場向けに1万〜10万円で利用できる「お試しパッケージ」が案内されています。実際の現場での認識精度を事前に確かめたい場合はお試しパッケージの利用を推奨します。
- 1か月間だけの短期契約は可能ですか?
- はい、1か月単位のサブスクリプション契約に対応しています。コンクリート構造物の配筋検査が行われる工期に合わせて、無駄な月額費用を発生させずに利用できます。
- 公共工事の電子納品基準を満たしていますか?
- はい、国土交通省の「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」に準拠し、J-COMSIA検定(信憑性確認、小黒板情報連携、工事写真レイヤ化)に合格しています。改ざん検知機能付きのSVG画像データおよび帳票として提出が可能です。
- 端末や専用治具は自社で購入する必要がありますか?
- アプリがインストールされた推奨端末(Surface Pro)およびかぶり厚計測用の専用治具は、月額レンタルでの提供が行われています。購入にも対応しているため、継続的な運用計画に合わせてレンタルか購入かを選択できます。
- サポート体制や問い合わせ窓口はどのようになっていますか?
- 提供元のコムシス情報システム株式会社にて、電話およびメールによる導入・運用に関する問い合わせ窓口が用意されています。専任サポートの具体的なSLA等については契約前の問い合わせが必要です。