AIZE Bizとは?
AIZE Bizは、株式会社トリプルアイズが提供する画像認識プラットフォーム「AIZE」の独自AIエンジンを活用した顔認証打刻システムであり、建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴データ登録認定システムです。現場のPC(Webカメラ)、スマートフォン、タブレット等の汎用カメラを用いて作業員の顔を認証し、入退場記録とCCUS就業履歴データのAPI連携を非接触で実現します。従来のICカード運用で課題となっていた現場入場時のカード不携帯、紛失、なりすまし打刻を防止し、専用機器の導入コストを抑えながら確実な就業履歴管理を行いたいゼネコンや専門工事業者の実務課題を解決します。
主な機能
AIZE Bizは、高精度な画像認識AIを活用した生体認証基盤と、建設現場の実務・各種法令対応を結びつける機能を備えています。主な機能は以下の通りです。
生体認証・現場入退場管理機能
- 512次元特徴量検出による顔認証打刻
囲碁AI研究から応用開発された独自のAIエンジンにより、顔の512次元に及ぶ特徴量を検出して正面画像での認証率99%以上を実現します。現場作業員がカメラの前に立つだけで瞬時に個人を特定し、非接触で正確な出退勤および入退場時刻を記録します。 - 汎用デバイスおよび専用端末でのマルチデバイス打刻
現場事務所のPC(外付けWebカメラ接続)やスマートフォン、タブレット(iOS/iPadOS、Android)などの汎用端末を打刻機として活用できます。さらにLIMNO製業務用タブレット「Funity」をはじめとする据え置き型端末への組み込みにも対応しており、現場の規模や設置環境に応じた柔軟な運用が可能です。
CCUS連携・就業履歴登録機能
- CCUS就業履歴データAPI連携
一般財団法人建設業振興基金が管轄する建設キャリアアップシステム(CCUS)の認定システムとして登録されており、顔認証によって取得した入退場ログをAPI経由でCCUSサーバーへ就業履歴データとして直接送信・蓄積できます。カードリーダーへのタッチ忘れや持参忘れによる履歴漏れを防ぎます。 - カードレス就業履歴登録
技能者がCCUS技能者カードを持参していなくても、事前に登録された顔情報とCCUS技能者IDが紐付いていれば現場入場時に顔をかざすだけで記録が完了します。カードの貸し借りや代行打刻といった不正登録のリスクを排除します。
労務安全・外部システム連携機能
- 検温・アルコールチェック履歴管理
検温機能付き端末との連動による体表面温度の記録や、アルコール検知器と組み合わせた検査結果・測定履歴の一元管理に対応しています。現場入場時の安全衛生点検ログを顔認証データと同時にクラウド上で管理できます。 - 外部勤怠管理システムとのAPI連携
「TeamSpirit」や「Universal 勤次郎」をはじめとする外部クラウド勤怠管理システムとのAPI連携に対応しています。現場で取得した顔認証打刻データを全社の勤怠管理基盤へシームレスに同期させ、時間外労働の把握や給与計算の実務工数を削減します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
CCUSカードの持参忘れや代行打刻による履歴漏れを解消したい元請・一次下請企業
- 技能者のカード不携帯による就業履歴の登録漏れが多発している
AIZE Bizを導入することで、作業員の顔そのものが認証キーとなるため、カードを持参していない技能者であっても現場の端末カメラに顔を向けるだけでCCUS就業履歴が自動送信されます。現場事務所での手動入力や入場制限などの事務工数が削減されます。 - カードの貸し借りや代行打刻による労務データの虚偽記録を防止したい
正面認証率99%以上の独自AIエンジンが512次元の特徴量を瞬時に判定するため、代理人による不正な打刻を物理的に遮断できます。元請企業が適正な施工体制を把握し、客観的証拠に基づいた労務安全管理を徹底するための基盤が整います。
高額な専用カードリーダーの配備コストを抑え、複数現場で柔軟に運用したい施工会社
- 短期現場や小規模現場ごとに高価な専用認定端末を購入・レンタルする予算が限られる
現場監督や管理者が所持するスマートフォンやタブレット、現場事務所のPCに接続した市販Webカメラを活用して打刻ポイントを構築できます。専用の通信回線工事や高額なハードウェア調達を伴わずに低コストでCCUS認定環境を配備できます。 - 現場の規模やゲートレイアウトに合わせて打刻端末の台数を柔軟に増減させたい
汎用タブレットや据え置き端末など複数のデバイス形態に対応しているため、作業員数が多い大規模現場では複数台のタブレットを並べて入場混雑を緩和し、小規模現場では1台のスマートフォンで運用するなど、現場環境に応じた配備が行えます。
向いていない企業・現場
すでにグリーンサイトやBuildee等の安全書類・施工管理サービスで現場運用を統一している企業
- 現場の労務安全書類クラウドと入退場管理を同一プラットフォームで完結させたい
すでに現場全体で「グリーンサイト」や「Buildee」を全社標準として導入している場合、施工体制台帳や作業員名簿とネイティブに連動する純正の入退場管理ツールを採用した方が、マスターデータ管理や帳票出力の手間を抑えられる場合があります。 - 屋外ゲート等で完全スタンドアロンの防塵・防滴専用カードリーダー端末のみを求めている
AIZE Bizは汎用カメラやタブレット、対応専用端末を用いた顔認証を主軸としています。防塵・防滴規格を備えた4G通信内蔵の独立型ハードウェア(EasyPass等)を現場出入口に単体設置し、カードタッチ運用のみをシンプルに行いたい現場では、運用設計の方向性が合致しない可能性があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| AIZE Biz | 512次元特徴量検出の独自AI顔認証による打刻。PC・スマホ等の汎用カメラから専用端末まで対応しCCUS就業履歴とAPI連携。 | 要問い合わせ(無料お試しあり・個別見積もり) | カードレスでなりすましを防ぎ、汎用デバイスを活用して安価にCCUS連携を行いたい企業 |
| 建キャリ | 一般財団法人建設業振興基金が提供する技能者向け公式アプリ。就業履歴確認やワンタイムQRコード表示に対応。 | 無料(技能者のCCUS登録費用は別途発生) | 自らの就業履歴や保有資格を手元で管理し、カード不携帯時の予備手段を持ちたい個々の技能者 |
| EasyPass | CCUS認定第1号の就業履歴登録端末。4G LTE内蔵・屋外対応(防塵防滴)の専用リーダーで電源に差すだけで即稼働。 | 要問い合わせ | 回線工事やPC設置を行わず、屋外出入口に頑丈な専用カードリーダーを常設したい現場 |
| 建設キャリアアップカードリーダー for グリーンサイト | 「グリーンサイト」と完全連携し、スマホ・iPad等でカードやQRを読み取ってCCUS就業履歴を送信する専用アプリ。 | 要問い合わせ(グリーンサイト利用契約が必要) | 元請・下請ともにグリーンサイトを導入済みで、安全書類データと直結させて履歴蓄積を行いたい企業 |
| Buildee 入退場管理 | 施工管理クラウド「Buildee」の機能。カードタッチに加え「顔レコ」による顔認証やスマホ打刻、施工体制連携に対応。 | 要問い合わせ | Buildee上で施工体制から出面管理、CCUS自動送信までを一元管理したい大手・中堅ゼネコン |
ツール選定においては、現場で「どのような読み取り媒体を用いるか」と「既存の労務安全・施工管理基盤とどう連動させるか」が判断の分かれ目となります。
AIZE Bizは、ICカードの携帯に依存せず、顔認証によって確実な本人確認とCCUS就業履歴登録を行いたい場合に適しています。市販のWebカメラやタブレット、スマートフォンといった手持ちのデバイスをそのまま認証用端末として活用できるため、端末導入コストを最小限に抑えたい企業にとって有力な候補となります。また、TeamSpiritやUniversal 勤次郎などの外部勤怠管理システムとAPI連携できるため、建設現場の就業履歴蓄積だけでなく本社側の勤怠労務管理とも連動させたい場合に向いています。
一方で、すでに協力会社を含めてグリーンサイトやBuildeeの利用が義務付けられている現場では、それぞれのサービスに特化した専用連携ツールを選定する方が、作業員名簿や施工体制台帳の照合工数を削減できる場合があります。また、現場事務所や通信環境が整っていない小規模・屋外現場で、電源コンセントに差すだけで独立稼働するカードリーダーを単体配置したい場合は、EasyPassのような通信内蔵型専用ハードウェアが候補となります。
料金・プラン
AIZE Bizの利用料金および導入費用について、公式サイト上では一律の定価表は公開されておらず、利用環境や台数に応じた個別見積もり(要問い合わせ)となっています。
導入を検討する際は、無料お試し(トライアル)の提供有無を確認したうえで、以下の項目を見積もり時に確認することが推奨されます。
- 課金単位の確認
月額費用が「利用する認証端末・カメラの台数単位」で発生するのか、「登録する作業員・ID数単位」で課金されるのか、自社の運用形態(少人数・多数現場か、多人数・単一現場か)に合わせて算出基準を確認する必要があります。 - 初期費用の有無と内訳
システム初期設定費用、CCUS連携に伴う初期セットアップ費用、端末を新規購入する場合のハードウェア調達費用などが別途発生するかどうかを精査します。 - CCUS就業履歴連携オプションの有無
顔認証打刻の基本プランに加え、CCUSへのAPIデータ送信機能が基本料金に含まれているか、あるいは別途オプション契約が必要かを確認することが実務上重要です。
導入事例・実績
AIZE BizおよびAIZEプラットフォームは、建設関連企業において以下のような実証・導入事例が公表されています。
川田建設株式会社
川田建設株式会社では、2025年10月に発表された事例として、オフィスや現場における受付業務のスマート化を目的としたヒト型協働ロボットと顔認証クラウド(AIZE/AIZE Biz)を組み合わせた受付ロボットシステムを開発・導入しました。AIZEの画像認識エンジンを活用し、来訪者や関係者のスムーズな顔認証受付と入退管理の自動化に向けた取り組みが進められています(具体的な削減工数などの定量的数値は非公開)。
清水建設株式会社
清水建設株式会社の案件において、食品加工工場のクリーンエリア入退室管理および非接触自動検温システムとしてAIZEの顔認証エンジンが採用された実績が公式サイトに掲載されています。衛生管理と高水準のセキュリティが求められる環境下において、高精度な顔認証技術による確実な入退出制御に活用されています(建設現場でのCCUS連携運用における導入規模や削減効果の数値は非公開)。
なお、建設現場におけるCCUS連携用途に限定した定量的(現場数や作業員数、工数削減率など)な導入実績・効果数値については、現時点で公表された客観的データは確認できていません。
CCUS認定システムとしての就業履歴データ連携仕様と対応端末
AIZE Bizは、一般財団法人建設業振興基金が定める就業履歴データ登録認定システムとして正式に登録されています。建設現場における就業履歴蓄積の実効性を高めるため、認証ハードウェアの選択肢と連携プロトコルにおいて以下のような仕様を備えています。
対応デバイスの柔軟性と認証精度
従来のCCUS運用では、認定された専用カードリーダー端末を現場事務所やゲートに物理配置することが一般的でしたが、AIZE Bizではソフトウェアベースで多様なハードウェアに対応しています。具体的には、市販のPCに接続したWebカメラ、現場代理人や職長が所持するiPadやiPhoneなどのiOS端末、Androidスマートフォン・タブレットの汎用カメラを用いて顔認証打刻を行うことが可能です。
また、過酷な現場環境や常設運用に対応するため、LIMNO製業務用タブレット「Funity」などの専用端末にAIZE Bizを組み込んで運用する構成もサポートされています。囲碁AIの深層学習研究をベースとした自社開発エンジンにより、正面画像において99%以上の認証精度を確保しており、作業員がカメラの前を通過または正対する短時間の動作で正確な個人照合が行われます。
CCUSサーバーへのAPI自動送信による現場運用の簡素化
顔認証によって記録された入退場時刻と技能者情報は、CCUSのAPI連携機能を通じて建設キャリアアップシステムのデータベースへ直接送信されます。技能者側はICカードの持参・提示・タッチといった一連の物理的アクションを行う必要がなく、カードの破損や紛失、朝礼前のゲート混雑による打刻渋滞を大幅に緩和できます。
これにより、現場監督や安全衛生責任者が日々直面していた「カードを忘れた作業員への個別対応」や「手動での就業履歴代理登録作業」が不要となり、客観的で改ざんの余地がない就業履歴データが確実に蓄積されます。
外部勤怠管理システム・外部サービスとのAPI連携
AIZE Bizは、建設キャリアアップシステム(CCUS)との就業履歴データ連携にとどまらず、企業の基幹勤怠労務システムとのAPI連携に対応しています。
主要クラウド勤怠システムとのデータ連動
AIZE Bizは、「TeamSpirit」や「Universal 勤次郎」といった大手企業・建設会社で広く導入されている勤怠管理SaaSとAPI経由で打刻データを連携させることが可能です。現場で取得した作業員の入場・退場時刻が勤怠管理システム側へ自動的に同期されるため、現場事務所と本社管理部門の間でタイムカードの回収や打刻データのCSV手動取り込みを行う手間が解消されます。
建設業における時間外労働の上限規制(2024年4月施行)への対応において、客観的記録に基づいた労働時間の把握は法的な義務事項となっています。AIZE Bizの顔認証打刻によって取得された正確な客観ログが勤怠システムに直結することで、過重労働の早期把握や36協定遵守のモニタリングが効率化されます。
検温・アルコールチェック機能との統合管理
建設現場での安全衛生管理の一環として、体調不良者の早期検知やアルコールチェックの義務化への対応が求められています。AIZE Bizでは、検温対応端末を用いた体表面温度の測定履歴や、外部のアルコール検知器による測定結果を顔認証打刻ログと紐付けて管理する機能に対応しています。朝礼時や入場時に「本人認証・就業履歴記録・安全衛生チェック」を1つのフローで完結させることができ、現場管理者の点検確認工数を集約できます。
導入前に知っておきたいこと
AIZE Bizの導入を検討するにあたっては、以下の点に留意して事前の検証を行う必要があります。
関連アプリの動作環境とユーザー評価
iOS/iPadOS向けに関連提供されているアプリケーション「AIZE Biz+」について、Apple App Storeにおける評価点数は1.5(評価件数14件、確認時点)となっており、一部のユーザーから動作の安定性や使い勝手に関する不具合・改善要望が寄せられています。タブレットやスマートフォンを現場打刻端末として採用する場合は、自社が配備を予定している端末モデルやOSバージョンにおいて安定して動作するか、事前の無料トライアル等を通じて検証しておくことが重要です。
現場特有の撮影環境(照度・作業着装)への配慮
顔認証システム全般の特性として、逆光や極端な暗所、またはヘルメットの深い着用、防塵マスクや保護メガネの装着状況によって、認証速度や認識精度に影響が出る場合があります。AIZE Bizは正面認識率99%以上の高いエンジン性能を有していますが、実際の現場ゲートや詰所の照明環境、作業員の装備着用ルールに合わせたカメラの設置角度・高さの調整が求められます。
導入の流れ・期間
AIZE Bizの導入に関する一般的な流れは以下のステップとなります。なお、公式サイトでは「最短3日で顔認証」と明記されていますが、CCUS連携や各種設定を含む具体的な導入スケジュールについては要問い合わせとなります。
- 問い合わせ・ヒアリング
公式サイトの問い合わせフォームまたは電話窓口より、現場の規模、利用予定端末、CCUS連携や勤怠連携の要件を伝えます。 - 無料お試し・動作検証
提供されている無料お試しを活用し、自社で用意するPC・Webカメラやスマートフォン・タブレット等で顔認証の精度や打刻インターフェースを検証します。 - 要件定義・個別見積もり
利用するカメラ台数、登録ID数、外部連携オプション(CCUS API連携、外部勤怠連携等)に基づいた個別見積もりの提示を受け、契約手続きを進めます。 - 初期環境設定・マスター登録
クラウド管理画面のアカウント開設を行い、作業員の顔写真データや氏名、CCUS技能者IDの登録・紐付け作業を実施します。 - 現場配備・本稼働開始
現場の端末にカメラをセットアップし、入退場口や詰所に設置して顔認証打刻の運用を開始します。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォンやタブレットでもCCUS連携の顔認証打刻ができますか?
- はい、可能です。iOS/iPadOSおよびAndroid端末に対応しており、汎用端末の内蔵カメラを利用して顔認証およびCCUS就業履歴連携を行えます。また、PCの外付けWebカメラやLIMNO製「Funity」などの専用端末にも対応しています。
- 導入前に認証精度や操作感を試すことはできますか?
- 公式サイトにおいて無料お試し(トライアル)の相談を受け付けています。自社の端末環境や現場の撮影条件で実際に検証することが可能です。
- 導入相談や運用のサポート体制はどうなっていますか?
- 株式会社トリプルアイズによる導入相談・見積もり窓口が設置されており、平日10:00〜18:00の電話サポートに対応しています。また、外部勤怠システム等とのデータ連携に関するカスタマイズ相談も受け付けています。
- 作業員がヘルメットやマスクを着用していても認証できますか?
- 512次元の特徴量を検出する高精度エンジンを採用していますが、ヘルメットの庇(ひさし)による陰影やマスクの覆い方、現場の逆光条件などによって認証に影響が出る場合があります。運用時の装具着用ルールやカメラの設置環境については、事前の実機検証を行うことが推奨されます。
- 契約期間や解約条件、月額定価は決まっていますか?
- 公式サイト上で一律の定価表や最低契約期間などの条件は公開されていません。利用規模や構成ハードウェア、CCUS連携等のオプションによって異なるため、ベンダーへの個別問い合わせ・見積もり確認が必要です。