安全様式集プリントシステムとは?
安全様式集プリントシステムは、株式会社エヌアイエスが開発・提供する、全建統一様式に準拠した安全書類(労務安全書類・グリーンファイル)をパソコン上で作成・管理するためのオンプレミス型ソフトウェアです。Excelや手書きによる記入ミス・二重入力に悩む専門工事業者や中小工務店に向け、帳票スタイルの直感的な画面で再下請負通知書や作業員名簿などを迅速に作成し、印刷およびPDF出力できる環境を提供します。
主な機能
安全様式集プリントシステム(最新版:安全様式集プリントシステム4)は、帳票イメージそのままの入力インターフェースと、登録データを再利用できるマスター管理構造を備えています。現場事務の負担を軽減する機能群は、大きく以下の3系統に分類されます。
帳票作成・入力支援機能
- 帳票イメージ入力画面と即時プレビュー
実際の提出様式と完全に一致した画面レイアウト上で直接データを入力できます。タブを切り替えるだけで印刷プレビューや印刷実行が行えるため、プレビュー確認と修正の往復作業を省き、仕上がりイメージ通りの書類を短時間で作成できます。 - 効率的なキータッチ・入力補助機能
一般的なTabキーによる項目移動だけでなく、Enterキーや上下左右の矢印キーによるスムーズなセル移動に対応しています。長文の入力時には画面が自動でスクロールするほか、頻出する語句を辞書登録してプルダウンから選択入力できるため、タイピング作業の負荷を抑えられます。 - 自動計算および改元対応機能
作業員の生年月日から入場時の満年齢を算出する機能や、雇入年月日から経験年数を自動計算する機能を備えています。また、新規入場者教育の所要時間の自動計算や、元号のアルファベット1文字入力による変換、将来的な元号変更に対応できる専用テーブル設定も保持しています。
マスターデータ管理・流用機能
- 会社情報および作業員マスター管理
自社や下請企業の基本情報、建設業許可番号、社会保険加入状況、作業員の保有資格・健康診断受診日などをマスターとして事前登録できます。新規現場の書類作成時はマスターから呼び出すだけで主要項目が自動展開されるため、現場ごとの転記作業や入力ミスを排除できます。 - 過去書類データの再読み込みと最新化
過去に作成した現場の書類データをベースに流用作成できるだけでなく、読み込んだデータに対して最新の会社マスターや作業員マスターの値をワンクリックで上書き再セットできます。作業員の保険更新や昇給に伴う等級変更、直近の健康診断情報などを反映した書類作成が容易です。
出力・データ整理機能
- 電子印鑑・印鑑画像出力機能
事前にスキャンした社印や役職印の印鑑画像(電子印鑑)を取り込み、帳票の所定の位置へ自動で印字できます。印影のサイズ調整や微細な位置調整にも対応しており、印刷後に1枚ずつ手作業で捺印する事務工数を大幅に削減します。 - PDF形式出力とフォルダ管理・一括整理
作成した各種帳票は、プリンターでの紙印刷だけでなく画像PDFファイルとして一括保存できます。また、発注元や現場ごとに任意の分別フォルダを作成し、一覧画面上での並べ替えや書類の一括移動が行えるため、完工後の法定保存期間(5年間)を見据えたデータ整理が容易です。 - 帳票レイアウトのカスタマイズ機能
必要に応じてフォントの種類や罫線の属性(太さや枠線設定など)を任意に変更できます。提出先である元請ゼネコンごとの細かな書式ルールや見やすさの要求に合わせた微調整が可能です。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
月額課金のランニングコストを抑え、自社完結で安全書類を整備したい中小専門工事業者
- 毎月のSaaS利用料支払いが経営負担になっている
クラウド型の安全書類サービスは現場数や利用人数に応じた月額サブスクリプション課金が主流ですが、本システムは1台あたり28,000円(税別)の買い切り型ライセンスです。月々の維持費を発生させずに全建統一様式の作成環境を導入できるため、固定費を厳格に管理したい企業に適しています。 - インターネット環境が不安定な事務所やオフラインPCで作業したい
PCインストール型のソフトウェアであるため、常時Web接続を必要としません。通信環境に左右されずに入力作業を完結でき、社外ネットワークへの接続が制限された環境でも安定して帳票作成や印刷・PDF保存が行えます。
向いていない企業・現場
重層下請構造全体の書類収集・確認・提出をクラウド上で完結させたい元請ゼネコン
- 一次・二次以下の下請企業からオンラインで書類を回収・自動検印したい場合
本製品は単体PCで書類を作成・出力することに特化したソフトウェアであり、協力会社へアカウントを発行してWeb上で作成・提出を完結させるクラウド連携機能はありません。サプライチェーン全体を巻き込んだオンライン提出や回収状況の進捗追跡を行いたい場合は、クラウド型の労務安全書類管理サービスの検討が適しています。 - スマートフォンやタブレット端末を用いて現場先で名簿更新を行いたい場合
Windows OS搭載のPC専用ソフトウェアとして提供されており、iOSやAndroid向けのモバイルアプリには対応していません。現場事務所や巡視先でスマートフォンの画面から作業員情報を即座に更新・確認する運用を求める企業には不向きです。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 安全様式集プリントシステム | 全建統一様式(改訂6版〜過去版)に対応したPCインストール型ソフト。帳票イメージ通りの画面入力とマスター再利用、電子印鑑出力に対応 | 1PCあたり28,000円(税別・買い切り)※2台目以降の割引設定あり | 月額費用を抑え、買い切り型のソフトウェアで自社の安全書類作成を完結させたい中小工事業者 |
| みどりちゃん(ミニ) | 全建統一様式に対応したWindows用ソフト。作業員選択による名簿化のほか、健康診断や免許更新の期限警告機能を搭載 | 要問い合わせ | Windows環境で作業員の健康診断や各種免許の期限切れリスクを管理したい専門工事業者 |
| 安全管理サイガード | 土木施工管理システム「デキスパート」シリーズの安全管理ソフト。施工体制台帳・名簿作成に加え、道路規制図やリスクアセスメント作成を支援 | 要問い合わせ | 土木工事を中心に手がけ、安全書類だけでなく道路規制図やリスクアセスメントまで一元化したい事業者 |
| 建スマ | 会社・作業員・現場情報を一度登録するだけで全建統一様式へ自動反映するクラウドサービス。下請からのオンライン回収・不備自動チェックに対応 | 要問い合わせ | 協力会社を含めた書類の回収・確認工数を削減し、Web上で安全書類のやり取りを完結させたい元請・専門工事業者 |
ツールを選定する際の基準は、「自社内の書類作成の効率化に絞るか」「下請協力会社を含めた受発注・回収プロセス全体の電子化を目指すか」という点にあります。
自社が作成すべき再下請負通知書や作業員名簿、各種持込機械届などを手際よく作成・PDF化し、元請へのメール送付や印刷提出を行いたい場合、ランニングコストのかからない安全様式集プリントシステムのような買い切り型ソフトウェアが経済的です。初期導入費のみで長期間利用でき、電話やメールによるサポート費用も不要なため、運用の維持負担を抑えられます。
一方で、元請として多数の下請企業から書類を収集・点検する必要がある場合や、下請企業間でクラウドを介したデータ受け渡しを行いたい場合は、建スマなどのクラウド型SaaSが選択肢となります。自社の役割(元請か下請か)と、安全書類業務にかける予算形態(買い切りか月額課金か)を照らし合わせて選定することが推奨されます。
料金・プラン
安全様式集プリントシステムの最新版(安全様式集プリントシステム4)は、月額課金のない買い切り型ライセンスとして提供されています。注文は公式サイト等から専用の注文書を印刷し、必要事項を記入・捺印の上、FAXで送信する方式が採られています。
| 項目 | 金額・条件 | 備考 |
|---|---|---|
| 基本ライセンス(1PC) | 28,000円(税別) | CD-ROM媒体、冊子マニュアル付属 |
| 追加ライセンス(2台目以降) | 割引価格設定あり(要問い合わせ) | 注文書内に記載された追加ライセンス枠にて適用 |
| 操作問い合わせ・サポート費用 | 無料(0円) | 電話・FAX・メールによる質問対応費用は不要 |
導入事例・実績
安全様式集プリントシステムの公開導入事例(具体的な企業名、導入規模、工数削減率などの定量的数値)は現時点では確認できていません。公式サイトおよび関連データベース等の公表情報によると、電気設備工事、配管設備工事、空調設備工事、建築工事、土木工事などの専門工事業者を中心に導入されている実績が示されています。最新の事例開示状況については公式サイトをご確認ください。
全建統一様式の改訂履歴への対応状況
建設現場で広く利用される全建統一様式は、法令改正や社会保険適正化の動きに合わせて定期的に書式が改訂されています。安全書類作成ソフトの選定において、元請企業から指定される様式バージョンに対応できるかは実務上の重要な判断基準となります。
安全様式集プリントシステムの最新版「安全様式集プリントシステム4」では、2024年10月に発表された「改訂6版」に対応しています。これに加えて、過去の現場や元請の指定様式に対応できるよう、以下の過去バージョン様式の作成機能も引き続き収録されています。
- 全建統一様式 改訂6版(最新様式)
- 全建統一様式 改訂5版
- 全建統一様式 改訂4版(補訂版を含む)
- 全建統一様式 改訂3版
- 全建統一様式 改訂2版
発注者や元請ゼネコンによっては、最新版の書式ではなく旧版の書式を指定して提出を求めるケースも現場実務では発生します。複数の改訂版フォーマットを同一ソフトウェア内で切り替えて作成できる点は、現場ごとの指示に柔軟に対応しなければならない専門工事業者にとって実用的な仕様となっています。
導入前に知っておきたいこと
安全様式集プリントシステムを導入・運用するにあたり、メーカー公式の動作要件やサポート情報から確認できる以下の実務上の注意点を把握しておく必要があります。
- 複数台運用時における動作環境設定の同期
社内の複数台のPCでデータを共有・運用する場合、環境設定(ヘッド部ページ数などの設定値)を同一にしておく必要があります。メーカーの案内によると、設定ページ数を縮小する方向で変更すると、それ以降の入力データが消去される仕様となっているため、初期設定時および設定変更時のデータ取り扱いに留意が必要です。 - 旧バージョン(バージョン3以前)のOS対応制限
旧バージョンである「安全様式集プリントシステム3」は、Windows 11での動作保証および公式サポートの対象外となっています。Windows 11搭載のPCで運用する場合は、改訂6版にも対応した最新版「安全様式集プリントシステム4」を導入する必要があります。 - ハードウェア要件の確認
製品はCD-ROM媒体で提供され、導入時には約300MBの空き容量が必要です。光学ドライブを搭載していないノートPC等にインストールする場合は、外付けCD-ROMドライブの準備やインストール手順の事前確認が求められます。
導入の流れ・期間
安全様式集プリントシステムの導入手順は以下の流れとなります。具体的な納品日数や稼働までの期間については注文窓口への問い合わせを推奨します。
- 注文書の入手と送付
公式サイトまたは建設ポータルサイト等から専用の注文書様式をダウンロード・印刷し、必要事項を記入・捺印の上、株式会社エヌアイエス宛にFAXで送信します。 - 製品パッケージの納品
インストール用のCD-ROMメディアおよび冊子マニュアルが納品されます。 - PCへのインストールと環境設定
利用するWindows PC(Windows 11 / 10 / 8 / 7)のドライブにCDをセットし、ソフトウェアをインストールします。画面の指示に従って自社の基本情報や印鑑画像を取り込みます。 - マスター登録と書類作成開始
自社の建設業許可情報、下請企業情報、作業員名簿マスターを事前登録することで、各種安全書類の作成およびPDF・印刷出力の本格稼働が可能となります。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォンやタブレット端末、Macでも利用できますか?
- 利用できません。対応OSはWindows(Windows 11、10、8、7)のみとなっており、iOS、Android、macOSには対応していません。
- 最新のWindows 11で正常に動作しますか?
- 最新版の「安全様式集プリントシステム4」において、Windows 11環境でのインストールおよび正常動作が公式に確認されています。なお、旧バージョンの「3」はWindows 11のサポート対象外です。
- 月額費用や年間保守費用などのランニングコストは発生しますか?
- 発生しません。1パソコンあたり28,000円(税別)の買い切りライセンスとなっており、月額費用は不要です。また、電話・FAX・メールによる質問対応などのサポート費用も無償で提供されています。
- 作成できる主な帳票にはどのようなものがありますか?
- 全建統一様式に基づく再下請負通知書、施工体制台帳、施工体系図、作業員名簿、工事安全衛生計画書、持込機械届済証、有機溶剤・特定化学物質等持込使用届、火気使用願など、現場提出に必要な主要安全書類の作成に対応しています。
- 無料トライアルやデモ版の提供はありますか?
- 公式サイト上で無条件の無料ダウンロード体験版が常設されている旨の公開情報は確認できていません。デモ版や試用可否の詳細については、提供元へ直接お問い合わせください。
- 作成した書類をメールで元請に送ることはできますか?
- 可能です。本システムには画像PDFファイル形式での出力機能が搭載されているため、出力したPDFファイルをメールに添付して元請企業へ送付できます。