SafeDraftとは?
SafeDraftは、Telcrex合同会社が開発・提供する、中小建設業者や専門工事業者の安全書類(グリーンファイル)作成業務を効率化するためのWindows向けデスクトップソフトウェアです。自社の会社情報や所属作業員の資格・健康診断情報、工事情報をあらかじめマスタ登録しておくことで、作業員名簿や施工体制台帳、再下請負通知書など全9種類の主要書類をPDF形式で一括生成します。クラウド型ではなく完全オフラインの買い切り型を採用しており、月額費用をかけずに個人情報を自社PC内のみで管理したい事業者の内業負担を解消します。
主な機能
SafeDraftは、日常的に発生する労務安全書類の作成、元請・下請間のやり取り、作業員の資格期限管理をPC単体で完結できるよう設計されています。実務で利用する主要機能は以下の4群に分類されます。
帳票一括生成・様式カスタマイズ機能
- 主要安全書類9種類のPDF一括出力
会社マスタ、作業員マスタ、工事情報を紐付けることで、作業員名簿、再下請負通知書、施工体制台帳、安全衛生計画書、持込機械等使用届、新規入場者教育記録、一号特定技能外国人建設現場入場届出書、下請業者編成表、施工体系図の計9種類を一括出力できます。現場ごとに同じ情報を繰り返し手書きや転記する手間を省き、誤記や記載漏れによる書類の差し戻しを抑止します。 - 準拠表記のワンクリック切り替え
法令上の必須記載事項を網羅した標準様式をベースに、提出先の指定に合わせて「国土交通省 様式例 準拠表記」および「全建統一様式 準拠表記」への切り替えが可能です。発注者や元請会社ごとに異なる様式指定があっても、同一データから指定表記の書類を柔軟に出力できます。 - 元請独自Excel様式への差込出力
あらかじめ元請会社から配布された独自のExcelフォーマットに対し、データ入力位置を設定しておくことでマスタ情報を直接差し込み出力できます。会社数や作業員数に応じた自動展開にも対応しているため、指定Excelへの手作業によるコピー&ペースト作業を削減します。 - 外国人作業員受け入れ現場向けの英語併記出力
外国人技能実習生や特定技能外国人が入場する現場に対応し、帳票の項目を英語併記で出力する機能を備えています。現場入場時の教育記録や作業員名簿の確認において、多言語対応が必要な現場での事務処理を円滑化します。
元請・下請間連携・書類突き合わせ機能
- 提出書類の自動判定と依頼書作成
工事条件と下請次数などの施工体制を入力することで、下請業者ごとに提出が必要となる安全書類を法令の根拠条文付きで自動判定します(※入力条件に基づく目安)。判定結果をもとに、下請会社向けの提出依頼書(PDF)と専用の入力用シート(Excel)をワンステップで作成可能です。 - 返送データの突合・連絡文自動生成
SafeDraftを導入していない下請会社であっても、配布した専用Excelシートに記入して返送してもらうことで、システム内にデータを取り込めます。回収したデータと必要項目を自動で突き合わせ、記入漏れや不足項目がある場合は指摘用の連絡文が自動作成されるため、不備確認にかかる内業工数を軽減します。
労務安全管理・有効期限アラート機能
- ダッシュボード通知と期限逆算管理
建設業許可の更新時期、作業員の各種保有資格、定期健康診断の受診日、経営事項審査(経審)の有効期間などを登録データから逆算し、トップ画面のダッシュボードに通知します。更新忘れによる無資格作業や入場不可トラブルを未然に防止します。 - 月別カレンダーの色分け可視化
資格や診断の期日状況を月別カレンダー形式で表示し、「期限切れ」「直近で期限が迫っている」「余裕あり」のステータスを色分けして視覚的に把握できます。複数名の作業員を抱える専門工事業者でも、更新手続きの計画的な管理が可能になります。
セキュリティ・オフライン運用機能
- 完全ローカル環境でのデータ保管
すべてのデータは操作しているパソコンの内部(ローカルストレージ)にのみ保存され、外部サーバーやクラウドへの通信を行いません。マイナンバーや健康診断結果、基礎年金番号といった機微な個人情報が外部ネットワークに送信されるリスクを遮断した状態で運用できます。 - オフラインライセンス認証
ソフトウェアのライセンス認証自体もインターネット接続を必要とせずオフラインで完結します。情報セキュリティ規定によりインターネット接続が厳しく制限されている社内PCや、電波環境の整っていない現場事務所の端末でも安定して動作します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
月額費用の固定費化を避け、単一PCで安全書類を作成したい中小施工業者・工務店
- 毎月のクラウド利用料負担が重く導入に踏み切れない
SafeDraftは1台あたり39,800円(税別)の買い切り型ライセンスを採用しており、導入後の月額保守費用や年更新費用が発生しません。継続的な固定費を抑えながら、安全書類の作成業務をデジタル化したい小規模事業者や個人事業主の費用対効果を高められます。 - 元請ごとに指定Excelフォーマットが異なり二重入力が発生している
独自のExcel差込出力機能を備えているため、元請会社から指定されたExcelシートのセル位置を一度割り当てれば、マスタ情報から直接帳票を出力できます。フォーマットごとに手動転記を繰り返す作業から解放され、内業時間の短縮に直結します。
個人情報保護の観点から作業員データを社外サーバーに預けたくない専門工事業者
- クラウドサービスへの個人情報登録に社内規定や発注者の制約がある
外部サーバーとの通信を一切行わない完全オフライン設計のため、作業員の氏名、生年月日、住所、健康診断受診日などの機微情報を自社端末内のみで完結して管理できます。情報漏洩リスクに配慮しながら安全書類を効率化できます。 - 下請会社がITツールに不慣れで共通システムの利用を強制できない
専用のExcel入力シートを書き出して下請へ送付し、入力後に返送されたデータを取り込んで突き合わせる運用が可能です。協力会社側に高機能なツールやアカウント登録を求めることなく、自社主導で書類回収と不備チェックを効率化できます。
向いていない企業・現場
現場と事務所、あるいは複数拠点間でリアルタイムにデータ同期を行いたい企業
- 複数名の施工管理者が同一現場の書類を同時に編集・閲覧したい
SafeDraftはスタンドアロン(単一PC完結型)のデスクトップソフトウェアであり、複数PC間での自動同期やネットワーク越しの同時編集機能は備わっていません。現場事務所と本社、あるいは複数の現場監督でリアルタイムにデータを共有・更新したい場合は、クラウド型の労務安全書類管理サービスの検討が適しています。
適格請求書(インボイス)の受領による仕入税額控除を前提としている企業
- システム購入時に適格請求書発行事業者の領収書・請求書が必要である
開発元であるTelcrex合同会社は免税事業者である旨が公表されており、適格請求書(インボイス)の発行に対応していません。社内の経理規程上、課税仕入れに係る仕入税額控除の適用が必須要件となっている法人の場合は、調達基準に合致するか事前の確認が必要です。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| SafeDraft | 完全オフラインで動作するWindows専用ソフト。主要9種類の安全書類一括生成、元請Excel差込、下請向けExcel配布・突合に対応 | 39,800円(税別)/台 ※買い切り制・30日無料体験版あり |
月額固定費をかけず単一PCで運用したい中小企業、データを社外に出したくない事業者 |
| 建スマ | 全建統一様式に対応したクラウド型安全書類管理サービス。協力会社からのWeb回収や不備自動チェック、現場単位のデータ共有が可能 | 要問い合わせ | 元請と多数の下請間でオンライン完結の書類収集・管理を行いたい中堅・中小企業 |
| みどりちゃん(ミニ) | 全建統一様式の作成に特化したWindows用インストール型ソフト。登録作業員を選ぶだけで名簿化でき、健康診断・免許の期限警告機能を搭載 | 要問い合わせ | シンプルな操作画面で全建統一様式の各種書類をPCで手軽に作成・印刷したい事業者 |
| 安全様式集プリントシステム | 全建統一様式(改訂6版・5版・4版等)に準拠したPCインストール型ソフト。帳票スタイルの入力画面で帳票印刷や画像PDF出力に対応 | 要問い合わせ | 過去版を含む全建統一様式のフォーマットに忠実な印刷運用をPC単体で行いたい事業者 |
労務安全書類(グリーンファイル)の作成・管理ツールを選定する際は、「運用の形態(クラウド型かインストール型か)」と「コスト構造(サブスクリプションか買い切りか)」を軸に検討することが基本となります。
インターネット環境を介して複数拠点からアクセスしたり、協力会社に直接Webフォームへ入力してもらって回収作業をオンラインで完結させたい場合は、建スマのようなクラウド型SaaSが候補となります。現場監督がスマートフォンやタブレットから書類を確認したいケースでもクラウド型が優位性を持ちます。
一方、月額利用料の支払いを避け、初期購入費用のみで長期間運用したい場合や、作業員の個人情報をクラウドサーバーへアップロードすることに制約がある現場では、SafeDraftのようなPCインストール型が選択肢となります。特にSafeDraftは、全建統一様式への準拠切り替えだけでなく、元請独自のExcel様式への差込出力や、未導入の下請に対するExcel配布・突合といった実務に即した機能を備えており、単一のPCで安全書類業務を集約して行いたい中小企業に適しています。
料金・プラン
| プラン名 | ライセンス形態 | 価格(税別) | 価格(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 正式版 | 買い切り(1台あたり) | 39,800円 | 43,780円 | 月額・年額の保守費用なし。インストール版およびポータブル版を提供 |
| 体験版 | 30日間無料試用 | 0円 | 0円 | 初回起動から30日間全機能を利用可能。期間終了後は閲覧専用モードへ移行 |
SafeDraftの料金体系は、PC1台ごとにライセンスを購入する買い切り制となっています。サブスクリプション方式のような毎月の継続課金は発生しません。
導入を検討する際は、公式サイトから無料の体験版をダウンロードして試用できます。体験版は初回起動から30日間にわたり、ユーザー登録やライセンスキーの入力を行うことなく、帳票出力やExcel差込を含むすべての機能を本番同様に試すことが可能です。試用期間の30日を経過すると読み取り専用モードとなり、新規データの作成や編集、PDFの出力は制限されますが、保存済みデータの閲覧は継続して行えます。
なお、開発元のTelcrex合同会社は免税事業者であるため、適格請求書(インボイス)の発行には対応していません。経理処理上の要件については事前に確認しておく必要があります。
導入事例・実績
SafeDraftの公開導入事例は現時点では確認できていません。最新情報は公式サイトをご確認ください。
完全オフライン動作とローカルデータ保存による情報管理設計
建設現場の労務安全管理において取り扱う作業員名簿には、作業員の氏名や生年月日だけでなく、現住所、緊急連絡先、社会保険の加入状況、健康診断の受診日や血圧値といった極めて秘匿性の高い個人情報が含まれます。近年は元請企業や発注者によるコンプライアンス管理が厳格化する一方で、社外サーバーへの情報預託に対して厳格な承認手続きを義務付ける事業者も存在します。
SafeDraftは、こうしたセキュリティ要件に対応するため、完全オフラインで動作するアーキテクチャを採用しています。一般的なSaaS製品とは異なり、入力した会社マスタ、作業員情報、現場体制データはすべて操作しているPC内のローカル環境に暗号化等の形式で保持され、外部ネットワークへのデータ送信は一切行われません。
また、ライセンス認証の手続き自体もインターネット接続を行わずに完結する仕様となっています。これにより、社内ネットワークから隔離されたスタンドアロン端末や、電波の届きにくいトンネル・地下工事等の現場詰所に設置されたPCであっても、情報漏洩リスクを抑えながら安定した書類作成環境を構築できます。
元請独自Excel様式への差込機能と下請配布シートによる実務連携
中小の専門工事業者にとって、安全書類作成の実務で大きな負担となるのが「元請会社ごとに異なる独自フォーマットへの対応」と「下請業者からの書類回収・チェック」です。全国建設業協会が定める全建統一様式が業界標準として普及しているものの、大手ゼネコンやハウスメーカーによっては独自の管理項目を追加したExcelシートの提出を義務付けているケースが少なくありません。
SafeDraftは、標準様式での出力に加えて「元請独自Excelへの差込出力機能」を備えています。元請から提供されたExcelファイルを読み込み、セル位置とシステム内のマスタ項目(会社名、技術者名、作業員情報など)をマッピングすることで、SafeDraft側からワンクリックで指定シートへデータを展開できます。会社数や入場人数に応じて行やシートが自動拡張されるため、転記ミスの防止と作成時間の大幅な短縮につながります。
さらに、自社が元請(または上位下請)として下位の協力会社から書類を取りまとめる場面では、「提出書類の自動判定」と「専用Excelシートの配布・突合機能」が機能します。工事条件をもとに必要な書類を法令条文付きで算出し、未導入の下請会社には入力用Excelシートを配布します。返送されたExcelファイルをSafeDraftへ取り込むことで、必須項目の不足を自動で照合し、修正依頼の連絡文まで生成されるため、書類点検に伴う管理者の心理的・時間的負担を軽減します。
導入前に知っておきたいこと
SafeDraftを検討するにあたり、製品仕様や運用面に関して事前に把握しておくべき注意点があります。
第一に、複数PC間での自動同期や共同編集の機能は提供されていません。完全オフラインのデスクトップ常駐型ソフトウェアであるため、データは作業を行っている端末内に保存されます。複数の担当者で同時に編集を行ったり、現場事務所の端末と本社のPCでリアルタイムにデータを共有したりすることはできないため、1台の専用PCで集中的に書類を作成する運用に適しています。
第二に、工事条件から必要書類を割り出す「提出書類判定機能」は、入力された条件に基づいて法令上の目安を提示する機能です。実際の工事現場では、発注者や元請会社が法令基準以上の独自安全ルールや特記仕様書を定めている場合があるため、判定結果のみに依存せず、最終的な提出書類は元請の現場担当者へ確認する必要があります。
第三に、料金セクションでも触れたとおり、開発元が免税事業者のため適格請求書(インボイス)の発行ができません。仕入税額控除の適用を必須とする企業では、社内の会計処理ルールに適合するか確認が必要です。
なお、SNSや比較レビューサイト、業界掲示板等における第三者ユーザーからの公開された口コミや課題報告は、現時点では確認できていません。
導入の流れ・期間
SafeDraftは、事前のデモ申し込みや個別見積もりを介さず、公式サイトからソフトウェアをダウンロードして即座に試用を開始できる導入手順となっています。
- ステップ1:インストーラのダウンロード
Telcrex合同会社の公式サイトまたはVectorの配布ページからソフトウェアをダウンロードします。通常のインストーラ版(MSI形式)のほか、PCへのインストール権限が制限されている環境でも起動できるポータブル版(EVコード署名付き)が用意されています。 - ステップ2:無料体験版による動作検証(30日間)
初回起動時から30日間は、ライセンスキーを入力することなく体験版として全機能を利用できます。同梱されている見本サンプルデータを活用し、自社の作業員情報登録やPDF出力、元請Excelへの差込機能が自社の実務要件に適合するかを検証します。 - ステップ3:ライセンスの購入と認証
試用後に継続利用を決定した場合、公式サイトの案内に従って正式版ライセンス(税込43,780円/台)を購入します。購入後に発行される情報を入力してライセンス認証を行うことで、作成したデータをそのまま引き継いで正式版へ移行できます。
公式サイトから体験版をダウンロードし、同梱の見本サンプルデータを活用することで、導入前に操作感や実務への適合性をスムーズに検証できます。
よくある質問(FAQ)
- 利用するために必要なパソコンの動作環境を教えてください。
- 対応OSはWindows 10およびWindows 11(いずれも64bit版)です。また、画面描画コンポーネントとして「Microsoft Edge WebView2」が必要です(Windows 11には標準で搭載されています。未導入の環境では起動時に案内が表示されます)。Mac OSには対応していません。
- スマートフォンやタブレットから操作できますか?
- スマートフォンやiPad等のタブレット端末向けのアプリは提供されていません。Windowsが動作するデスクトップPCまたはノートPC専用のソフトウェアとなります。
- 複数台のパソコンで同じデータを共有・同時編集することはできますか?
- ネットワークを介した複数PC間での自動同期や同時編集機能はありません。PC1台ごとにスタンドアロンで動作する設計となっているため、書類作成を行う特定の端末にインストールして利用する形になります。
- 無料で機能を試すことはできますか?
- 初回起動から30日間、すべての機能を制限なく利用できる無料体験版が提供されています。体験版の利用にあたってユーザー登録やクレジットカード情報の入力は不要です。期間終了後は閲覧専用モードに切り替わります。
- 適格請求書(インボイス)の発行には対応していますか?
- 開発元のTelcrex合同会社が免税事業者であるため、適格請求書(インボイス)の発行には対応していません。
- 導入後の問い合わせや操作サポートの体制はどうなっていますか?
- 導入相談や操作に関する問い合わせは、開発元の公式メール窓口(info@telcrex.com、ライセンス関連:license@telcrex.com)で受け付けています。また、ソフトウェア内のヘルプメニューからYouTubeの操作解説動画を参照できるほか、初期データ入力の参考となる見本サンプルデータが同梱されています。