Work Mateとは?バイタルとWBGTをAI解析し熱中症や労災を未然防止する安全見守りサービス

Work Mateとは?バイタルとWBGTをAI解析し熱中症や労災を未然防止する安全見守りサービス ロゴ・サービス画像

スマートウォッチから取得した脈拍等のバイタルデータとWBGT環境値をAI解析し、熱中症予兆や注意力低下、転倒・転落を早期検知する安全見守りサービスです。作業者個人の体調傾向に合わせたアラート通知が可能で、大手ゼネコンから専門工事業まで多くの現場で採用されています。特許技術に基づき、労災未然防止と行動変容を強力に支援します。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
ゼネコン 土木 建築 サブコン・専門工事業者

Work Mateとは?

Work Mate(ワークメイト)は、株式会社ユビテックが開発・提供する、スマートウォッチ等のウェアラブル端末とAIを活用した安全見守りSaaSです。建設現場や製造プラントなどで働く作業員の脈拍・活動量データと現場の環境情報(WBGT値など)をリアルタイムに収集・解析し、熱中症の予兆や注意力低下、転倒・転落といった労災リスクを早期検知します。作業者個人の平常時データをAIが学習することで、体調傾向に合わせた個別アラートを発報し、精神論や目視確認に頼りがちだった現場の安全衛生管理をデータ駆動型へと刷新します。

主な機能

Work Mateは、作業員の生体情報取得からAI解析、異常検知時の通知、Web管理画面での一元把握まで、現場の安全配慮義務を支援する機能を備えています。主な機能は以下の3点に分類されます。

作業員リスク・体調変化のAI検知機能

  • 熱中症予兆検知(特許第7687918号)
    作業員ごとの実証バイタルデータをもとに独自開発したAIアルゴリズムが、個人特性(平常時の脈拍変動傾向など)を学習します。一律の閾値ではなく個人差を反映した状態で「熱負荷アラート」「熱負荷 警戒アラート」の2段階で通知し、作業復帰に向けた回復の目安も提示します。これにより、作業員本人が自覚しにくい初期段階での休息を促し、重篤化を防ぎます。
  • 注意力低下検知
    パルス(心拍)と活動状態(加速度)をリアルタイムに複合分析し、身体動作に対して平常時よりもパルスが低い状態が継続した際に、本人および安全管理者へアラートを発報します。疲労蓄積や単調作業による漫然状態を客観的に可視化し、作業手順の確認や小休止の指示に役立てられます。
  • 転倒・転落検知
    ウェアラブルデバイスに内蔵されたセンサーが、作業者の急激な転倒や高所からの転落といった衝撃・姿勢変化を検知します。異常を検知した際は、電話・メール・SNS等の手段で現場管理者へ即時に自動通知され、一人作業や死角の多い現場でも救助対応の初動を迅速化します。

双方向通信・動態把握機能

  • メッセージ・SOS発信機能
    スマートウォッチ端末の画面を通じて、作業者側からの緊急SOS発信や定型メッセージの送信が可能です。また、管理者側から作業員端末に向けて注意喚起や指示メッセージを配信できるため、現場内の迅速な双方向連絡を支援します。
  • 屋内外位置測位・バイタル可視化
    Webブラウザ上の管理ダッシュボードにより、現場内にいる作業員の現在位置、バイタルデータ、活動量の推移をリアルタイムに一覧表示します。広大な現場や複数フロアにまたがる工事においても、各作業員の安全状態を遠隔から定常的に把握できます。

現場環境に応じた端末連携機能

  • 複数タイプのウェアラブル端末連携
    単体通信(LTE)対応モデルやスマートフォン連携モデルのスマートウォッチに加え、画面表示を排した小型・軽量の活動量計「Polar 360」にも対応しています。手元の干渉を嫌う狭小空間での作業や機械修理作業など、作業内容に応じたデバイス選定が可能です。
  • 防爆エリア対応
    可燃性ガスや引火性液体を扱う石油プラント、化学工場などの危険場所向けに、防爆認定を取得したスマートウォッチ(IS-SW1.1モデル等)との連携に対応しています。通常端末が持ち込めない過酷な産業環境でも安全見守り体制を維持できます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

屋外・高温環境下で単独作業や広域作業が発生する施工現場

  • 個人の体調差や我慢による熱中症の見落としを防ぎたい
    Work Mateは特許技術のAIアルゴリズムにより個人の生体傾向を学習し、画一的な基準ではなく作業員ごとの熱負荷リスクを2段階で判定します。本人へ休息を促すだけでなく管理者へも自動通知されるため、自覚症状が出る前の確実な声かけと休憩指示が可能になります。
  • プラントや土木造成など、死角が多く作業員の異変発見が遅れやすい
    転倒・転落検知機能と位置測位機能が連動し、作業員の急な倒れ込みを検知した瞬間に管理者の電話やメールへ位置情報とともに通知されます。大成・佐藤・岩田地崎JVの成瀬ダム工事における骨材製造プラントでも、位置情報や滞在時間の分析とあわせた作業員の体調変化確認に活用されています。

防爆エリアや機械メンテナンスなど特殊な現場環境を抱える企業

  • 防爆指定区域のため一般のスマートウォッチを現場に持ち込めない
    防爆認定を取得した専用スマートウォッチ端末(IS-SW1.1等)に対応しているため、石油・化学プラントなど火気厳禁の危険場所であっても法令に準拠したバイタル・動態見守りが導入できます。
  • スマートウォッチの画面や厚みが手元作業の邪魔になる
    画面表示のない薄型・軽量の活動量計「Polar 360」をスマートフォン経由で連携できるため、狭小部への手差し作業や重量物取り扱い時でも作業性を損なわずにバイタル測定を継続できます。

向いていない企業・現場

数名規模の短小工事が中心で、月額課金でのウェアラブル運用が定着しにくい企業

  • 数日単位で現場が入れ替わり、デバイスの回収・充電管理が負担になる
    Work Mateは端末の充電管理、作業員への貸与・装着、月額ID単位のSaaS運用を前提としています。日々現場や作業員が頻繁に入れ替わる小規模改修工事などでは、デバイス管理工数が安全管理のメリットを上回る可能性があります。このような環境では、通信を行わずに単体動作する使い切り型の検知機器や、スマートフォン1台で完結する安全管理ツールのほうが運用しやすい場合があります。
  • 紙のKYシート運用のみをデジタル化し、バイタル監視までは求めていない
    Work Mateは生体データ解析による予兆管理に特化したシステムです。KY活動の記録保存や書類ペーパーレス化のみを目的としている場合は、危険予知シートの作成支援に特化したKY活動専用アプリなどを選定するほうが導入・運用コストを抑えられます。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
Work Mate AIが個人特性を学習し熱中症予兆・注意力低下を検知。防爆端末や小型活動量計など現場に合わせた端末選択が可能 要問い合わせ(個別見積もり) 個人の体調差を考慮した熱中症・転倒対策や、プラント・大規模現場での見守りを行いたい中堅〜大手企業
熱中対策ウォッチ カナリア 深部体温を「熱ごもりセンサー」で推定し、光・音・振動でアラート通知。通信不要・充電不要のシンプル設計でNETIS VE評価を取得 要問い合わせ(買い切り型など) 通信インフラの整備や充電管理の手間をかけず、現場作業員の熱中症予防に特化して即座に配備したい企業
HACARUS KY AIが過去の労災事例や危険ポイントをイラスト付きで自動提案。KYシート作成・クラウド保管によりKY活動の形骸化を防止(NETIS登録) 要問い合わせ 作業前の危険予知活動(KY活動)の形骸化を防ぎ、帳票作成の負担軽減と安全教育の質向上を図りたい企業
安全支援アプリ 現場写真をスマホで撮影するだけで、生成AIが危険箇所・関連法令・事故事例を即座に提示。朝礼・指示書作成を標準化 要問い合わせ 施工現場の巡視やKY活動において、写真撮影を通じて不安全状態の抽出と安全指示を標準化したい企業

生体情報をモニタリングするツールを選ぶ際は、運用負荷と取得したいデータの深さが判断基準となります。通信や充電の手間を完全に排除し、作業員単体への熱中症注意喚起に絞って手軽に導入したい場合は、通信契約が不要な「熱中対策ウォッチ カナリア」などのスタンドアローン型デバイスが適しています。

一方、遠隔の安全管理者がWeb画面で作業員全員の動態・バイタルを常時把握したい場合や、熱中症だけでなく注意力低下・転倒転落・位置把握まで一元管理したい場合は、Work Mateのようなセルラー通信・AI連携型のウェアラブルSaaSが有力な選択肢となります。また、現場の課題が生体監視ではなく「朝礼やKY活動の形骸化防止・帳票デジタル化」にある場合は、「HACARUS KY」や「安全支援アプリ」などのKY・現場点検に特化したソリューションとの組み合わせ、または切り分けを検討することが推奨されます。

料金・プラン

Work Mateの利用料金は、導入規模や採用する端末種別(標準スマートウォッチ、防爆モデル、Polar 360など)、通信環境に応じて個別見積もり(要問い合わせ)となっています。

導入を検討する際は、以下の見積もり条件を事前に確認することが推奨されます。

  • 課金単位と最低利用台数
    管理対象となる作業員ID数に応じた月額ライセンス体系か、契約に必要な最低ID数・台数の設定があるか。
  • ハードウェアの提供形態
    スマートウォッチ等の端末本体が購入(買い切り)かレンタルか、また通信SIMの費用が月額利用料に含まれるか。
  • 初期導入費用
    初期設定費用、管理者向けレクチャー費用、防爆端末導入時の環境構築費用などの有無。

導入事例・実績

Work Mateは、製造工場のライン作業から大規模土木工事、プラント施設まで、多様な産業現場で導入・検証されています。

キリンビール株式会社 / キリンディスティラリー株式会社

キリンビール神戸工場およびキリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所において、各工場約100台のスマートウォッチを2022年6月より本格導入し、同年10月には北海道千歳工場へも展開されました。本格導入に先立つ実証実験(1工場あたり6名、2021年7月〜10月)において、転倒検知、熱中症予兆や体調変化といった健康検知、および日常的な操作性の有効性が確認されたことから、全社的な安全衛生管理基盤として採用されています。

大成・佐藤・岩田地崎 特定建設工事共同企業体(JV)

成瀬ダム原石山採取工事(第2期)の骨材製造プラント現場において、Work Mateが導入されました。広大なプラント設備内における作業員の熱中症予兆や疲労蓄積などの体調変化の確認に加え、測位データを用いた位置情報および滞在時間の分析を実施。トラブル発生箇所の早期発見や作業効率の改善に活用されています。

JFEエンジニアリング株式会社

関西地区の廃棄物処理施設および関東地区の水処理施設において、共同実証が実施されました(2021年10月〜2022年3月)。遮蔽物や金属構造物が多く電波環境が厳しいプラント特有の屋内大空間を対象に、作業者の位置測定精度やバイタル管理の実効性が検証されています。

現場作業に合わせて選べるハードウェアと防爆対応

ウェアラブルを活用した安全管理システムでは、現場の作業環境とデバイス形状の適合性が運用の成否を分けます。Work Mateは、現場の制約に応じたハードウェア選択肢を用意している点が特徴です。

一般的なスマートウォッチ型端末は、液晶画面でのメッセージ送受信やSOS発信が可能である一方、狭小空間でのメンテナンスや配管作業などでは「画面や突起が部材に引っかかる」という課題が生じるケースがありました。これに対し、2025年6月より画面のない小型・軽量活動量計「Polar 360」が対応端末に追加され、作業員の手元動作を妨げない運用が可能になりました。

さらに、引火性ガスや粉じんの発生リスクがある石油精製施設、化学プラント、塗料を扱う現場向けに、国際的な防爆規格に準拠した端末(IS-SW1.1等)を用意しています。一般電子機器の持ち込みが厳しく制限されるゾーンであっても、作業員の生体情報モニタリングと位置把握を可能にするインフラを提供しています。

導入前に知っておきたいこと

Work Mateの導入を検討するにあたり、現場環境や運用面で留意すべき事項がいくつか公表されています。

第一に、デバイスの形状と作業内容の相性です。過去の運用事例では、機械修理や手作業の多い現場において「スマートウォッチでは作業の妨げになる」という現場からの声が挙がったことが公表されています。手元の干渉が懸念される現場では、液晶画面付き端末ではなく小型活動量計「Polar 360」を採用するなど、作業区分に応じた端末選定が必要です。

第二に、医療機器該当性に関する免責事項です。Work Mateは労働安全衛生の支援を目的としたIoTシステムであり、医療機器ではありません。公式資料にも「疾病の診断、治療、予防を目的としたものではない」旨が明記されています。アラートが発報された場合でも、最終的な健康状態の評価や休業・就業判断は管理職や産業医、本人の自覚症状等と照らし合わせて行う必要があります。

導入の流れ・期間

Work Mateを現場へ導入する際の流れは以下の通りです。導入期間の詳細は現場規模や端末手配状況により異なるため要問い合わせとなります。

  1. 問い合わせ・要件ヒアリング
    公式サイトのフォーム等から問い合わせを行います。現場の業種、作業環境(屋外・屋内・防爆エリアの有無)、対象人数などの課題を整理します。導入前のWeb面談には営業担当だけでなく開発技術者が同席し、技術的な要件擦り合わせが行われます。
  2. デモ・実証(PoC)の実施
    現場の通信環境や作業員の装着感を検証するため、テスト端末を用いた実機確認や試験運用を行います。
  3. 見積もり・契約
    利用する端末の種類、ID数、利用期間に応じた個別見積もりが提示され、合意後に契約を締結します。
  4. 初期キッティング・アカウント発行
    端末の設定、通信SIMの組み込み、Web管理画面のアカウント開設を実施します。
  5. 現場配備・運用開始
    作業員へ端末を配布し、運用を開始します。導入後もアラート発報時の運用ルールの策定や行動変容の定着に向けた伴走支援が行われます。

よくある質問(FAQ)

スマートフォンを持たない作業員でも利用できますか?
単体通信(LTE)対応のスマートウォッチモデルを選択すれば、スマートフォンを携行していない作業員でも単独でバイタル計測・位置測位・アラート通知が可能です。小型活動量計「Polar 360」を利用する場合は、スマートフォンアプリ経由でのデータ中継が必要です。
熱中症アラートはどのような基準で発報されますか?
特許技術(第7687918号)に基づくAIアルゴリズムを使用しており、一律の体温・脈拍閾値ではなく、実証データをもとに学習した個人の平常時特性から熱負荷を判定します。リスクに応じて「熱負荷アラート」「熱負荷 警戒アラート」の2段階で通知されます。
危険場所(防爆エリア)でも装着できますか?
防爆認定を取得した専用スマートウォッチ端末(IS-SW1.1等)に対応しているため、石油精製プラントや化学工場等の防爆エリアでも使用可能です。
導入前に無料トライアルや実機検証は可能ですか?
導入前の実証実験(PoC)やWeb面談を通じた技術的相談を受け付けています。検証用端末の貸出条件や費用については個別問い合わせが必要です。
医療機器として健康診断の代わりに使えますか?
Work Mateは医療機器ではなく、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。あくまで現場作業中の体調変化や転倒などの労災リスクを早期検知・予防するための見守り支援ツールとして運用します。
最低契約期間や解約条件はどうなっていますか?
公式サイト上では契約期間や解約条件の一律の規定は公開されていません。導入規模や端末調達方法によって異なるため、見積もり時に確認する必要があります。

参照・出典

他の安全管理システムと比較する

Work Mateの特徴を含む安全管理・KY活動支援の11製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

安全管理システム比較11選