Greenfile.workとは?
Greenfile.work(グリーンファイルドットワーク)は、シェルフィー株式会社が提供する、施工体制台帳や作業員名簿などの安全書類(労務安全書類・グリーンファイル)をクラウド上で自動作成・一元管理できる建設業向けSaaSです。建設現場で日常的に発生する下請負業者からの書類回収や記載不備のチェック業務を自動化し、現場監督および協力会社の事務作業負担を軽減します。全建統一様式に準拠した書類作成に対応し、500項目以上の不備・期限切れの自動検知アラートや上位企業による代行作成機能を備えています。元請企業課金型を採用しており、1次以降の協力会社は完全無料で利用できる点が特徴です。
主な機能
安全書類の自動作成・不備検知機能
- 全建統一様式に準拠した書類の自動編成・出力
施工体制台帳、施工体系図、作業員名簿、再下請負通知書、下請業者編成表などの主要な安全書類をクラウド上で自動生成できます。作成された書類はPDFやExcel形式で出力できるほか、クラウド上で電子保管され、各書類ごとに指摘記録を残しながら修正のやり取りを進めることが可能です。 - 500項目以上の自動不備チェック・アラート表示
書類の記載漏れ、各種資格証や免許の有効期限切れ、添付書類の添付忘れなど、実務で頻発する不備(495〜500項目以上)をシステムが自動検知します。不備がある状態での提出を防ぎ、元請企業と下請企業の間で繰り返される書類の差し戻し作業を削減します。 - 上位企業による代行作成・代理登録機能
元請企業や上位の一次下請企業が、パソコン操作に不慣れな下位企業や一人親方に代わって書類を作成・代理登録できる権限リクエスト機能を備えています。現場のIT習熟度に依存せず、施工体制全体の書類作成を滞りなく進める運用が可能です。
現場労務・入退場管理機能
- 顔認証・カードリーダーによる現場入退場管理
タブレット端末(iPad等)を用いたAI顔認証や、専用カードリーダーによる現場作業員の入退場記録・労務人員集計に対応しています。現場に誰が何時間滞在したかを自動集計し、安全書類に登録された作業員名簿情報と照合しながら適正な労務管理を行えます。 - 建設キャリアアップシステム(CCUS)データ連携
一般財団法人建設業振興基金が運営する建設キャリアアップシステム(CCUS)の認定システムとして、技能者の就業履歴や事業者情報のデータ連携に対応しています。現場入場時のカード読み取り情報などをCCUSへ連動させることで、二重入力の手間を省きます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
中小下請企業や一人親方の参画が多く、書類の回収遅延や差し戻しに悩む元請ゼネコン
- 協力会社への金銭的負担要請がツールの普及を阻んでいる
Greenfile.workは1次以降の下請企業・一人親方が完全無料で利用できる料金体系をとっています。協力会社に利用料負担を求めることなく全社一括でのクラウド移行を呼びかけられるため、現場全体の電子化をスムーズに推進できます。 - 記入漏れや資格期限切れに伴う手戻りが現場監督の時間を圧迫している
500項目以上の自動不備検知機能により、提出前にシステムがミスを指摘するため差し戻し件数が削減されます。実際に株式会社IHIプラントの現場事例では、安全書類にかかる作業時間が50分の1に圧縮された実績が報告されています。 - ITツールの操作が難しい高齢の親方や小規模事業者が多い
上位企業が下位企業に代わって書類を入力できる代行機能を備えているため、現場のITリテラシー格差によって書類提出が滞るリスクを回避し、工期開始前の確実な書類完備を実現できます。
支店や現場ごとに安全書類の管理方法がバラつき、法令遵守の標準化を目指す建設会社
- 現場ごとのファイリングや本社への提出確認が属人化している
全社の施工体制台帳や作業員名簿をクラウド上で一元管理し、本部から各現場の提出状況や不備状況をリアルタイムで閲覧・確認できます。日本建設株式会社の事例では、本社・支店主導の導入により安全書類作業時間が最大62.8%削減された成果が確認されています。 - 法定保存期間(5年間)に伴う紙書類の保管場所確保と検索に工数がかかっている
システム上で電子保管が行われ、追加料金なしで法令要件に沿った長期保管に対応します。株式会社コスモスモアの事例では、1現場あたり2〜3時間要していた紙のファイリング・取り寄せ作業がゼロになったと報告されています。
向いていない企業・現場
協力会社側として特定のスーパーゼネコン現場を中心に受注している専門工事業者
- 入場先の元請が指定する既存の安全書類プラットフォームが固定されている
大手スーパーゼネコンの大半は先行デファクトスタンダードであるグリーンサイト等を統一システムとして指定しています。下請専業の企業が自社主導でGreenfile.workを契約しても、元請側の指定システムへ別途書類を提出しなければならない場合、二重管理となるため導入効果が得られにくくなります。
元請工事の取り扱いが年間にごく少数に限られる小規模工務店
- 固定のサブスクリプション課金に見合う書類削減ボリュームがない
Greenfile.workは元請企業が初期費用および現場工期に応じた月額利用料を負担するモデルです。年間の施工件数が少なく、施工体制台帳の作成義務(下請総額5,000万円以上、建築一式工事は8,000万円以上)が生じる工事をほとんど手掛けない企業の場合、コスト対効果が見合わない可能性があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Greenfile.work | 協力会社・下請は完全無料。500項目以上の自動不備検知、上位代行機能、CCUS連携・長期保管が基本料金に内包。 | 要問い合わせ(元請企業のみ初期費用+工期に応じた月額課金。下請は完全無料) | 協力会社に金銭負担をかけずに全社電子化を進めたい地方・中堅ゼネコンや建築・土木会社 |
| グリーンサイト | スーパーゼネコンを中心に高い普及率を誇る業界標準基盤。蓄積された企業・作業員データベースを活用可能。 | 要問い合わせ(元請・下請ともに企業規模等に応じた利用料金が発生) | 大手スーパーゼネコンの現場への入場頻度が高く、業界共通インフラとの連携を最優先する企業 |
労務安全書類クラウドの導入にあたっては、自社の現場に関わる「協力会社の属性」と「元請・下請の費用負担方針」が主要な判断基準となります。
大手スーパーゼネコンの一次・二次下請として施工に参画する割合が高い企業や、業界標準として広く定着している企業・作業員データベースとの直接的な親和性を最優先する場合は、指定率の高いグリーンサイトの利用が不可欠となる場面が多く見られます。下請企業側にも規模に応じた利用料が発生するものの、すでにアカウントを保持している協力会社が多い現場では導入時の登録説明を省略しやすい利点があります。
一方で、自社が元請として主導し、地域の中小下請業者や一人親方を多数束ねて施工を行う地方有力ゼネコンや中堅建設会社の場合は、Greenfile.workが有力な選択肢となります。下請企業側の利用料が完全無料であるため導入時の心理的ハードルが低く、代行作成機能によってITリテラシーに依存しない現場浸透を図ることが可能です。また、CCUS連携や法定保存が追加オプション費用なしで基本体系に含まれている点も、コスト構造のシンプルさを重視する企業に適しています。
料金・プラン
Greenfile.workの料金体系は「元請企業課金型」を採用しており、具体的な金額テーブルは個別見積もり(要問い合わせ)となっています。
- 元請企業の費用体系
初期費用と、稼働する現場工期に応じた月額サブスクリプション課金の組み合わせで構成されます。同一企業内での利用ユーザーID数は無制限となっており、法定年数の書類保管やCCUSデータ連携に追加のオプション課金は発生しません。 - 協力会社(下請企業・一人親方)の費用
一次下請から末端の下請企業、一人親方に至るまで、初期費用・月額利用料・データ移行費用を含め「完全無料」で全機能を利用できます。 - 支払い方法
口座振込に対応しています。
個別見積もりを依頼する際は、年間の想定稼働現場数、平均工期、現在発生している紙書類の管理工数などを提示した上で、費用対効果の試算を行う必要があります。
導入事例・実績
日本建設株式会社(総合建設会社)
大阪支店での先行導入を経て、現場担当者64名を対象としたアンケート調査を実施しました。Greenfile.workの導入により、安全書類関連の業務時間が最大62.8%削減され、先行導入の大阪支店では「現場・1人あたり64.6時間」の業務時間削減を達成しました。
株式会社IHIプラント(プラント建設)
八代バイオマス発電所建設工事現場において、490社以上の協力会社が参画する大規模プロジェクトに導入しました。押印の撤廃やシステムによる自動不備チェックを活用した結果、安全書類にかかる作業時間が従来の「50分の1」に削減され、現場入場前の書類提出率もほぼ100%を達成しました。
メタウォーター株式会社(プラント建設)
プラント建設本部建設企画部において導入を実施しました。従来課題となっていた必須書類の添付漏れや元請側での確認・差し戻し工数が大幅に圧縮され、安全書類業務に要する時間を「3分の1」に削減しました。
株式会社仲本工業(総合建設会社)
総務経理部安全衛生推進室を中心として全社展開を実施しました。安全書類の電子化と本社部門による後方支援体制を確立したことで、現場担当者の時間外労働を10%削減することに成功しました。
株式会社コスモスモア(オフィス・建築事業)
建築・ファシリティ部門に導入しました。従来は1現場あたり2〜3時間を要していた紙書類の印刷、ファイリング、郵送や取り寄せ作業が完全にゼロ化され、事務工数の大幅な削減を実現しました。
建設キャリアアップシステム(CCUS)連携と現場入退場管理の実務
建設業界では、技能者の資格・就業履歴を公的に蓄積する基盤として建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及が進められています。Greenfile.workは一般財団法人建設業振興基金のCCUS認定システムとして登録されており、日々の安全書類管理と現場入退場記録をCCUSのデータと連動させることが可能です。
現場詰所や入退場ゲートに設置したiPad等のタブレット端末によるAI顔認証、またはトッパン・フォームズ社製「BNR01NF」等の専用カードリーダーを用いたICカード読み取りにより、技能者の現場入退場履歴をリアルタイムに記録します。記録された入退場データは労務安全書類の作業員名簿と自動突合され、資格保有者の現場入場状況や社会保険加入状況の確認に活用されます。
また、CCUS連携機能は基本料金内に内包されており、別途のAPI連携オプション費用等を気にすることなく現場の就業履歴蓄積を実施できる体制が整えられています。
協力会社が完全無料で利用できる仕組みと現場浸透への影響
建設現場における労務安全書類の電子化が進まない最大の構造的要因は、重層下請構造の下流に位置する小規模事業者や一人親方に対するITコストと運用の負担にあります。従来型の業界標準システムでは、下請企業側にも資本金や企業規模に応じた年間利用料の支払いが求められるケースが多く、これが元請企業による全社・全現場導入への抵抗感につながっていました。
Greenfile.workでは、協力会社アカウントの利用料金(登録料・月額料・データ移行費用)をすべて無料化し、元請企業のみが利用料を負担するコスト構造を採用しています。これにより、元請側は協力会社に対して金銭的な負担を一切求めずに「書類作成・提出の電子化」を現場ルールとして要請できるようになります。
さらに、書類作成が困難な高齢の親方やPCを持たない一人親方に対しては、元請や上位の一次下請が代行作成できる権限管理機能が用意されているため、システム導入を理由とした協力会社の離脱や現場作業の遅延を抑止する実務設計となっています。
導入前に知っておきたいこと
Greenfile.workの導入を検討するにあたり、公表されている情報およびユーザーレビューから確認できる注意点・課題は以下の通りです。
- 料金体系の事前試算に見積もりが必須である点
公式サイト上に定価の月額料金表や現場単価が一般公開されておらず、費用感を把握するためには問い合わせと個別見積もりの取得が必須となります。 - 支払い方法が限定されている点
利用料の決済手段は口座振込に限定されており、クレジットカード決済などには対応していません。 - 既存ツールとの操作感の違いによる初期の戸惑い
グリーンサイトなどの先行システムに慣れている協力会社の事務員や現場担当者の場合、入力画面のユーザーインターフェースや操作導線の違いにより、導入初期に入力手順の問い合わせや戸惑いが生じる場合があります。 - 導入初期における協力会社への周知・フォロー工数
紙やExcelでの運用から完全に移行する際には、協力会社に対する提出ルールの説明やアカウント開設の案内、書類の提出基準の周知など、社内および協力会社向けの初期フォロー体制を整える必要があります。
導入の流れ・期間
Greenfile.workの導入は、元請企業主導で以下のステップに沿って進められます(※具体的な導入所要期間は要問い合わせ)。
- 1. 問い合わせ・資料請求
公式サイトのフォームより資料請求および問い合わせを行い、自社の現場運用に合わせた機能説明を受けます。 - 2. デモ画面の確認・個別ヒアリング
専任の担当者より実際のシステム画面を用いたデモ実演を受け、現場の規模や協力会社の構成に合わせた運用方法の提案を受けます。 - 3. 見積もり・プラン確定
年間の着工予定現場数や工期、利用拠点数などに応じた見積もりの提示を受け、契約内容を確定します。 - 4. 契約締結・初期アカウント発行
利用契約を締結し、元請企業用の管理アカウントが発行されます。口座振込による支払い手続きを行います。 - 5. 初期設定・専任パートナーによる導入支援
専任の導入支援パートナーのサポートのもと、マスターデータ登録や社内ルールの整備を実施します。必要に応じて画面共有を用いたオンライン説明会(※有料オプション)等のサポートを活用します。 - 6. 現場運用開始・協力会社の招待
各現場の施工体制を作成し、協力会社へメール等でアカウント招待を送信して安全書類の作成・提出運用を開始します。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォン専用のネイティブアプリ(iOS / Android)はありますか?
- スマートフォン専用のネイティブアプリの提供は確認されていません。PCおよびiPadなどのタブレット端末から、推奨ブラウザ(Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox等)を用いてWebブラウザ上で操作する仕様となっています。
- 協力会社(下請業者・一人親方)は本当に無料で利用できますか?
- はい、1次下請から末端の協力会社、一人親方に至るまで、初期登録費用、月額利用料、データ移行費用を含め完全無料で利用できます。費用は元請企業のみに発生します。
- 導入にあたってどのようなサポート体制が用意されていますか?
- 元請企業向けに専任の導入支援パートナーが配置されるほか、平日受付の電話窓口、メール窓口(info@greenfile.work)、オンラインのヘルプセンターが提供されています。また、画面共有をしながら操作を案内する有料のオンライン説明会オプションも用意されています。
- 現場での入退場管理に必要なPC・端末の動作環境はどのようになっていますか?
- Web管理画面の操作はGoogle Chrome等の最新ブラウザに対応しています。カードリーダー(トッパン・フォームズ社製BNR01NF等)を用いてCCUS等の入退場管理を行う場合は、Windows 10以上、CPU 1.6GHz以上、メモリ2GB以上(4GB推奨)、.Net Core 3.1が動作するPC環境が必要です。
- 書類の法定保管期間(5年間)を過ぎたデータはどうなりますか?
- Greenfile.workでは、法定10年保管に対応しており、完工後も追加料金なしでクラウド上に安全書類データが安全に保管されます。
- 最低契約期間や解約条件、無料トライアルの提供はありますか?
- 最低契約期間や解約に関する詳細規定、無料トライアルの有無については公式サイト上で一般公開されていません。契約条件やトライアル可否の詳細については、個別問い合わせでの確認を推奨します。