Planestとは?図面拾い出しの自動化や複合単価見積作成ができる設備積算ツールの特徴

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空調・衛生・電気設備工事業界に特化した設備積算見積システムです。CADデータやスキャン図面を取り込んでマウスやタッチペンで部材をなぞるだけで、配管やダクトの拾い出しと集計を自動化します。充実した設備歩掛マスタと連動し、複合単価見積や公共・民間向けの提出用見積書を迅速に作成できます。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
規模問わず
対象業界
サブコン・専門工事業者 建築

Planestとは?

Planest(プラネスト)は、株式会社コスモ・ソフトが開発・提供する、空調・衛生・電気設備工事業界に特化した設備積算見積システムです。紙図面のスキャンデータやCAD図面、PDFデータを取り込み、液晶ペンタブレットやマウス操作で配管やダクト、配線ルートをなぞるだけで、数量の拾い出しと集計を自動化できます。さらに、標準歩掛マスタや各種実勢単価と連動し、複合単価見積書や公共建築工事積算基準に準拠した提出用内訳書、実行予算書までをシームレスに作成可能です。設備積算における膨大な手拾い作業と転記ミスを解消し、積算部門の業務効率化と見積精度の標準化を支援します。

主な機能

Planestシリーズは、積算業務の工程や企業規模、目的に応じて複数の製品ラインナップで構成されています。図面拾い出しから内訳書作成、実行予算の策定、BIMデータ連携に至るまで、設備工事の積算実務に即した専門機能を備えています。

図面拾い出し・計測機能(PLANEST P's / PLANEST ef)

  • ペンタッチ・マウス操作による図面拾い出し
    PDF、DXF、XDW(DocuWorks)、TIFFなどの各種図面データを取り込み、液晶ペンタブレットやマウスでなぞるだけで、配管・ダクトの長さや部材個数を自動集計します。図面上に計測軌跡が色分けして表示されるため、拾い漏れや重複カウントを視覚的に防止し、拾い出し作業にかかる時間を大幅に圧縮できます。
  • 拾い軌跡と集計データの出力・連携
    計測した図面データは、拾い根拠が明示された軌跡付き図面として保存・出力が可能です。また、拾い出し結果は工種別・系統別・フロア別の集計表としてCSV形式で出力できるため、他社製システムや社内フォーマットへのデータ引き渡しがスムーズに行えます。

見積書・実行予算作成機能(PLANEST Bitz / PLANEST ef)

  • 公共建築工事積算基準に準拠した内訳書・代価表作成
    公共建築工事積算基準に準拠した歩掛マスタを標準搭載しており、材料費と労務費を合算した複合単価や代価表を自動生成します。官公庁向けの厳格な提出書式から民間工事向けの多階層内訳書まで柔軟に出力でき、積算実務マニュアルに沿った整合性の高い見積書を素早く作成できます。
  • 実行予算書作成とExcelデータの双方向入出力
    見積データから工事原価を精査した実行予算書への展開が可能です。さらに、Excelデータのインポートおよびエクスポートに対応しており、施主指定の内訳書フォーマットへの転記や、社内独自の見積テンプレートを活かした運用が容易に行えます。

業界標準・BIMデータ連携機能(PLANEST+BIM / 外部連携)

  • 設備IFCデータからの自動拾い出し(PLANEST+BIM)
    building SMART Japan(bSJ)の「設備IFCデータ利用標準」に準拠した3D BIMデータを取り込み、手動のカウントや計測を行うことなく、配管・ダクト・機器の部材数量を自動抽出します。特許技術に基づいて空間モデルを解析し、手計測と同様の拾い根拠軌跡を自動生成するため、BIM積算における数量確認の手間を大幅に削減します。
  • 物価資料コード・業界EDI・原価管理システムとの連動
    『建設物価』や『積算資料』の資材コード取り込みに対応しており、最新の資材実勢価格を積算に素早く反映できます。また、建設業振興基金が推進する「CI-NET」「CI-NET LiteS」に準拠しているほか、工事原価管理システム「きっちり!げんちゃん」との予算データ連動に対応し、見積から発注・原価統制までの一貫したデータフローを構築できます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

大型物件の設備積算が多く、拾い出しの工数肥大化と属人化に悩む設備サブコン

  • 膨大な配管・ダクトの拾い出しに忙殺され、見積提出前の原価精査や歩掛検証に時間を割けない
    Planestのペンタッチ拾い機能を活用することで、PDFやCAD図面をなぞるだけで数量・系統・口径別の集計が完了します。大気社の事例では旧システム比較で約20%の積算時間短縮が報告されており、拾い作業を高速化することで、資材高騰に対応した最新単価の精査や自社歩掛の調整といった戦略的な積算業務にリソースを集中できます。
  • 積算担当者ごとに拾い根拠の残し方が異なり、設計変更時や見積チェック時の手戻りが多い
    Planestは部材や系統ごとに拾い軌跡を色分け表示し、図面データとともに根拠として保存・出力できます。第三者が見ても「どのルートをどの部材で拾ったか」が一目瞭然となり、見積査定時の確認工数が削減されるとともに、設計変更時の差分修正も迅速に行えるようになります。
  • 将来的または現在進行形で設備BIMを活用した積算の省力化を目指している
    「PLANEST+BIM」を導入することで、設備IFCデータを解析して部材数量を自動算定する仕組みを構築できます。BIMモデルからの自動抽出でありながら従来通りの平面軌跡根拠を出力できるため、社内や発注者への説明責任を果たしつつ、最先端のBIM積算体制へと移行できます。

向いていない企業・現場

建築一式工事(躯体・内装中心)が主力の工務店や、月数件の軽微な修繕工事のみを行う小規模事業者

  • 設備工事(配管・ダクト・配線等)の積算頻度が極めて低く、木造建築や内装材の拾い出しが中心である
    Planestは空調・衛生・電気設備工事の部材構造や歩掛体系に高度に特化しているため、躯体積算や内装クロス・ボードの面積拾いを主用途とする場合は機能過多となります。建築一式工事やリフォームがメインの企業は、建築工種全般に対応した汎用見積ソフトや、面積計測に特化したツールの選定が適しています。
  • 積算ソフトに高額な初期費用をかけられず、月額数千円〜数万円程度の低コストなクラウドSaaSを希望している
    Planestはスタンドアロンまたはオンプレミス/専用サーバー環境での運用を前提としたパッケージソフトウェアであり、定価は50万円〜100万円(税別)規模の初期ライセンス投資が必要です。月額課金のサブスクリプションモデルで初期費用を抑えて運用したい小規模事業者にとっては、導入の初期ハードルが高くなる可能性があります。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
Planest 空調・衛生・電気設備に特化。ペンタッチ図面拾いから公共準拠の代価表作成、設備BIM連携まで網羅 PLANEST ef:100万円
PLANEST Bitz:58万円
PLANEST P's:50万円
(各税別定価)
設備積算の工数を削減し、根拠軌跡の可視化やBIM連携を進めたい設備工事会社・サブコン
みつもりくん 電気・給排水衛生・空調設備の積算に30年以上の実績。公共営繕基準や低入札価格調査の逆算シミュレーションに対応 要問い合わせ 公共営繕工事の入札案件が多く、共通費積算基準や低入札対策の逆算機能を重視する設備工事業者
楽王 建築・電気・空調衛生設備まで幅広くカバー。Excelライクな操作感で、サブスク版から企業向けまで柔軟に展開 サブスクリプション版、パッケージ版など複数プランあり(要問い合わせ) 設備専業に限らず建築工種も扱い、使い慣れたExcelの操作感や柔軟な料金体系を求める企業
ヒロイくんIII 図面上のマウス操作で長さ・面積・個数を計測する数量拾い出し特化ツール。拾い根拠の色分け出力に対応 要問い合わせ 内訳書作成機能は不要で、まずは紙やPDF図面からの数量拾い出し作業のみを安価・手軽にデジタル化したい現場
建築みつも郎 工務店やリフォーム業者に広く普及する建築見積ソフト。多階層見積や業者別発注書の分割作成に強み パッケージ版等(要問い合わせ) 設備専業ではなく、木造新築やリフォームなど建築一式工事の見積書・発注書をスムーズに作成したい工務店

設備工事における積算の精度向上と効率化を図る場合、自社が扱う工事種別と運用の範囲によって選定が分かれます。空調・衛生・電気設備の専用部材(管種、口径、継手、弁類、ダクトなど)が膨大に発生し、図面からの拾い出しから内訳書・代価表の作成までを一気通貫で効率化したい場合は、専門マスタとペンタッチ拾い機能を備えたPlanestが有力な候補となります。また、将来的な設備BIM(IFCデータ)への対応を見据えている企業にとっても、特許技術による自動積算機能を備えたPlanestは独自の強みを発揮します。

一方、公共工事の営繕積算における厳密な経費逆算シミュレーションを主眼に置く場合は、同分野で長年実績を持つみつもりくんが比較対象となります。また、設備工事にとどまらず建築一式や土木など多工種の見積を作成する場合や、導入コストを抑えてサブスクリプションで段階的に導入したい場合は楽王が適しています。既存の見積作成環境(Excel等)を活かしたまま拾い出し業務のみをデジタル化したい場合は、数量拾いに特化したヒロイくんIIIなどの単機能ツールの導入を検討するとよいでしょう。

料金・プラン

Planestシリーズは、機能範囲に応じた買い取り形式のソフトウェアライセンスとして提供されています。公表されている本体価格(税別定価)は以下の通りです。

プラン/製品名 本体定価(税別) 機能範囲 備考
PLANEST ef 1,000,000円 図面拾い出し + 内訳・見積書作成 + 実行予算作成 公共建築工事積算基準準拠、Excel入出力対応のオールインワン仕様
PLANEST Bitz 580,000円 内訳・見積書作成 + 実行予算作成 拾い出し機能を含まない見積・内訳書作成特化システム
PLANEST P's 500,000円 図面拾い出し・集計 ペンタッチ拾い、集計表CSV出力に特化した拾い出し専用システム

※上記定価は「建設DXカタログ(建設プラザ)」に掲載されている基本ライセンス価格です。導入にあたっては、ハードウェア(液晶ペンタブレット等)の費用、年間保守契約(電話・リモートサポート、カタログデータ提供、リビジョンアップ等)、各種オプション機能(機器表取込み機能やPLANEST+BIM等)、導入指導スクール費用などが別途発生する場合があります。詳細な見積もり条件やネットワーク版(複数ライセンス運用)の構成については、株式会社コスモ・ソフトへの問い合わせが必要です。

導入事例・実績

株式会社大気社(空調設備大手サブコン)

空調設備工事の大手サブコンである株式会社大気社では、2014年10月からシステム刷新の準備を開始し、2015年7月に全社へ「PLANEST ef」を導入しました。リモートデスクトップを利用したサーバー集中管理環境を構築し、全社的な積算プラットフォームとして運用されています。

導入後は、大型物件における複数人での図面分担拾いや、自動見積処理の高速化が寄与し、旧システムと比較して約20%の積算時間短縮を達成しました。さらに、2026年8月に公表された活用事例によると、追加オプションである「PLANEST ef機器表取込みオプション」のトライアル運用において、従来のExcel等からの手入力作業と比較して平均約55%の作業時間短縮を実現しています。機器表取り込みによる誤記や転記漏れの抑止とともに、積算業務全体の生産性向上に大きく貢献しています。

他社積算システム「Tetra21」との連携性とオープンな運用体制

積算ソフトウェアの導入において課題となりやすいのが、他社製システムとの互換性や取引先・協力会社とのデータ分断です。株式会社コスモ・ソフトの「Planest」シリーズでは、自社製品内での囲い込みを行わず、他社積算システムとの相互運用性を確保する取り組みが行われています。

具体的には、株式会社日本オープンシステムズが開発・販売する積算見積システム「Tetra21」との間で公式な連携体制が構築されています。「PLANEST P's」でデジタル拾い出した部材数量データを、専用の「連携コネクター」を介してTetra21の明細データへ直接受け渡す連携セット商品が提供されています。これにより、すでに社内の基幹積算ツールとしてTetra21を全社導入している企業であっても、拾い出し工程のみにPLANEST P'sを組み込み、図面計測の効率化を図るといった柔軟なシステム運用が可能です。

導入前に知っておきたいこと

公開されている導入企業の事例や活用レポートから、Planestを導入・運用するにあたって留意すべき課題や注意点がいくつか確認されています。

  • 操作体系への習熟期間の発生
    旧来の積算システムや汎用CAD、手拾い作業から移行する場合、ユーザーインターフェースや操作体系の違いから、担当者が操作に慣れるまでに一定の習熟期間が必要です。導入初期に十分な研修時間を確保できるかどうかが定着の鍵となります。
  • 拾い作業・入力負荷に関する継続的な要望
    図面拾いの効率化が進む一方で、現場の積算担当者からは「今以上に入力作業が軽減できる操作性や機能がほしい」という声も上がっています。また、拾い出し後のデータチェックや修正工程に関して、「パイプサイズなどの検索・修復フィルター機能があれば編集がより便利になる」といった、より高度なデータ修正機能への要望も報告されています。
  • 図面取り込みの完全自動化に伴う限界と業務手順の調整
    CAD図面や機器表の取り込み機能は大幅な省力化をもたらす反面、あらゆる図面形式や手書き修正に対して100%の自動認識を保証するものではありません。組織ごとの積算基準や設計図面の作図ルールに応じた運用手順の標準化や、取り込み後の目視チェック体制を整えておく必要があります。

導入の流れ・期間

Planestの導入は、概ね以下のステップで進められます(具体的な導入期間やスケジュールは、導入規模やネットワーク環境によって異なるため要問い合わせです)。

  • 1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトの問い合わせフォーム等から連絡し、自社が扱う工種(空調・衛生・電気)、現在の積算手法、抱えている課題(拾い出し工数、マスタ管理等)を伝えます。
  • 2. 製品デモ・運用提案
    担当者による製品デモを通じて、実際の画面操作や図面拾い出しの手順、自社の運用に合わせた最適なラインナップ(ef、Bitz、P's、BIM連携など)の提案を受けます。
  • 3. 見積もり・プラン確定
    ライセンス数(スタンドアロンまたはサーバー版)、必要なオプション、保守サポート、導入スクールの有無などを確定し、導入費用の見積もりを受領します。
  • 4. 契約・ソフトウェア納品・インストール
    契約締結後、ソフトウェアのライセンスが納品されます。推奨動作環境を満たすPC端末やサーバー環境、液晶ペンタブレット等の周辺機器へセットアップを行います。
  • 5. 操作教育・運用開始
    提供元の研修室で開催されるスクールへの参加やリモートサポートを活用し、基本操作の習得や自社単価・歩掛マスタの初期登録を進め、実案件での積算・見積運用へ移行します。

よくある質問(FAQ)

タブレットPCやスマートフォンで利用できますか?
PlanestはWindows 10/11(64bit版)上で動作するデスクトップ/サーバー向けの専門ソフトウェアです。iOSやAndroidなどのモバイルOS向けアプリは提供されていません。図面拾い出しをペンタッチで行う場合は、Windows対応の液晶ペンタブレットやタッチ対応Windows端末を接続して運用します。
動作に必要なPCの推奨スペックはどの程度ですか?
公式に案内されている推奨仕様(PLANEST+BIM等の場合)として、CPUはIntel Core i7以上(論理プロセッサ4コア以上)、メモリは16GB以上、ストレージ空き容量10GB以上、グラフィックはOpenGL 4.0以上対応(GPUメモリ8GB以上)、ディスプレイ解像度1920×1080(フルHD)以上が推奨されています。大型図面や3Dデータを扱うため、一般的な事務用PCよりもグラフィック性能とメモリ容量に余裕を持った端末が推奨されます。
導入前に無料トライアルやデモ体験は可能ですか?
株式会社コスモ・ソフトでは、導入検討企業向けに個別デモの実施や機能紹介を行っています。無料試用版やトライアル環境の提供条件については、自社の受託工事内容や検討体制に合わせて公式サイトより直接ご確認ください。
導入後のサポート体制にはどのようなものがありますか?
保守契約ユーザー向けに、電話サポート窓口やインターネット経由のリモート画面共有サポートが用意されています。また、主要機器・器具メーカーの最新カタログデータの提供や、同社研修室で開催されるスクール(操作講習会)への参加、バージョンアッププログラムの提供などのサポート体制が整備されています。
契約期間や解約条件、ライセンス形態はどうなっていますか?
基本製品は買い切りのソフトウェアライセンス(PLANEST ef:100万円、Bitz:58万円、P's:50万円/税別定価)として提供されています。保守サポート契約の更新条件や、ネットワーク版の契約形態、解約に関する詳細規定については要問い合わせとなっています。

参照・出典

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積算・見積ソフト比較15選