現場クラウド One 遠隔臨場機能とは?ASP連携で発議から即座に検査を開始できるツールの全貌

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受発注者間情報共有システム(ASP)「現場クラウド One」上で提供される遠隔臨場オプション機能です。発注者・受注者双方の書類決裁を行う発議管理画面からワンクリックで臨場画面を起動でき、URL発行などの手間なくスムーズに検査を開始できます。配信中の映像への電子小黒板表示やザクティ製ウェアラブルカメラとの連携に対応しています。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
規模問わず
対象業界
土木 ゼネコン 官公庁・自治体

現場クラウド One 遠隔臨場機能とは?

現場クラウド One 遠隔臨場機能は、株式会社現場サポートが提供する受発注者間情報共有システム(ASP)「現場クラウド One」の追加オプションとして利用できる遠隔臨場システムです。公共工事をはじめとする土木・建築現場において、発注者(監督員)と受注者(施工者)の間で発生する立会確認や段階確認、材料確認に伴う移動時間や立ち会い待ちの待機時間を削減するために開発されました。従来のWeb会議ツールのような事前のURL発行や入室用リンクの送付作業を必要とせず、工事案件の発議管理(書類決裁)画面から直接ワンクリックまたはワンタップで臨場画面を起動できる統合環境が特徴です。

主な機能

現場クラウド One 遠隔臨場機能は、公共工事共通仕様書や国土交通省の実施要領に基づく実務手順を考慮し、受発注者間の業務フローに直接組み込まれた機能を備えています。主な機能は以下の3点に分類されます。

受発注者連携・臨場接続機能

  • 発議管理画面からのワンタップ直接接続
    現場クラウド Oneの発議管理(書類決裁)画面から直接遠隔臨場セッションを起動できます。一般的なWeb会議ツールのように事前の会議URL発行やメールでのリンク共有を行う必要がなく、ブラウザやアプリ上で該当の発議文書を開いた状態からワンクリックまたはワンタップで相互接続を開始できるため、接続不備による立会開始の遅延を防ぎます。
  • リアルタイム双方向通話と映像配信
    現場のモバイル端末から撮影した映像と音声を監督員のPCブラウザへリアルタイムに伝送します。現場の作業状況や測定器の数値を鮮明に共有しながら、音声通話を通じて監督員からの指示確認や質疑応答を遅延なく双方向で行うことが可能です。

現場確認・品質検査支援機能

  • リアルタイム映像への電子小黒板重畳表示
    ライブ配信中の現場映像の上に、工事名や工種、測定項目などの情報を含む電子小黒板を画面上で同時に重ね合わせて表示・確認できます。現場で物理的な黒板を手に持って構える手間を省き、施工箇所の寸法や配筋ピッチなどを確認しながら効率的な段階確認や材料確認を実施できます。
  • ウェアラブルカメラ連携(NETIS登録機材対応)
    株式会社ザクティ製の業務用ウェアラブルカメラ(NETIS登録技術:CX-WL100、CX-WE100、CX-WE300)との連携に対応しています。ヘルメットや胸部にカメラを装着することで、作業員が両手を完全にフリーにした状態で測定機器の操作や資材の確認を行えるため、安全性を確保したまま安定した目線映像を伝送できます。

検査データ管理・クラウド連携機能

  • 検査画像・録画映像の自動クラウド保存
    遠隔臨場のセッション中に撮影した静止画像や録画データは、外部の独立したストレージではなく、現場クラウド One内の工事案件スペースへ自動で紐付けられて保存されます。確認完了後に端末からPCへデータを吸い上げたり手動でフォルダ分けを行ったりする内業の手間を削減できます。
  • 記録データの一括ダウンロード機能
    クラウド上に自動保存された臨場記録データは、後から工事案件ごとに一括でまとめてダウンロードできます。工事完成時の提出書類作成や電子納品データの整理において、撮影日時や発議案件と照らし合わせながら迅速に必要な証跡を取り出すことが可能です。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

現場クラウド One 遠隔臨場機能は、ASP基盤と完全に統合された設計を持つため、適合する現場環境とそうでない現場環境が明確に分かれます。

向いている企業・現場

受発注者間情報共有システム(ASP)として現場クラウド Oneを標準導入している土木施工会社

  • Web会議URLの発行や参加者案内にかかる手間の削減
    普段から書類決裁や打合せ簿のやり取りに現場クラウド Oneを利用している現場では、発議文書の決裁フローの中で遠隔臨場をシームレスに立ち上げられます。外部ツールのリンク発行やID管理が一切不要となり、監督員・現場担当者の双方が慣れ親しんだ操作体系のまま即座に検査へ移行できます。
  • 検査記録写真や録画データの整理・紐付け業務の効率化
    臨場中に撮影された映像や静止画が該当の工事案件ストレージへ自動的に保存されるため、検査終了後に写真整理ソフトへ手動で取り込んでフォルダ分けを行う作業が不要になります。日々の立会・段階確認に伴う事務処理時間が圧縮され、現場代理人や主任技術者の内業負担を軽減します。

公共工事においてザクティ製ウェアラブルカメラを活用した安全なハンズフリー検査を求める企業

  • 両手を使った品質測定や試験機操作を伴う立会作業の円滑化
    NETIS登録技術であるザクティ製の業務用ウェアラブルカメラ(CX-WL100、CX-WE100、CX-WE300など)と直結できるため、検尺棒を持った出来形計測や材料試験の数値を両手で操作しながら撮影できます。スマートフォンを手持ちで撮影し続けることによる落下リスクや手ブレを防止し、安定した視点映像を発注者に届けられます。

向いていない企業・現場

受発注者間ASPを利用しておらず、遠隔臨場専用の単体ツールのみを低コストでスポット契約したい企業

  • ASP本体契約が必須となる料金構造によるコスト重複
    本機能は受発注者間情報共有システム「現場クラウド One(月額9,800円・税別)」の追加オプション(月額10,000円・税別)として提供されており、合計で月額19,800円(税別)の契約が必要です。遠隔臨場機能のみを単独で契約・導入することはできないため、ASPを自社指定していない現場や、すでに他社の情報共有システムが指定されている工事では費用が二重に発生し不向きとなります。

携帯キャリアの通信電波が圏外となる山岳・トンネル工事で別系統の通信設備を手配できない現場

  • 安定したセルラー通信環境を前提とした配信仕様
    遠隔臨場の映像配信には平均1Mbps以上の安定したネットワーク帯域が推奨されています。携帯キャリアのモバイル通信が届かない山間部や深部地下現場では、衛星通信設備(Starlink等)や現場Wi-Fi環境を自前で別途構築しない限り接続を確立できないため、電波不達エリアへの事前対策が取れない現場には適しません。

類似ツールとの比較

遠隔臨場を導入するにあたっては、自社の施工管理体制や契約中のシステム構成、利用する撮影機器のタイプに応じた選定が不可欠です。以下に代表的な遠隔臨場ツールとの比較表を示します。

ツール名 特徴 料金 向いている企業
現場クラウド One 遠隔臨場機能 受発注者間ASPの発議画面と直結。URL発行不要で接続し、撮影データはASP案件へ自動保存。ザクティ製カメラ連携対応。 月額19,800円(税別)
※ASP本体9,800円+遠隔臨場10,000円の合算
現場クラウド Oneを導入中の公共工事現場、受発注者間の書類と映像記録を一元管理したい企業
遠隔臨場 SiteLive 建設システム(KENTEM)提供。SiteBoxやKSデータバンクと連携し、施工管理ソフト群との強固な親和性を持つ。 要問い合わせ KENTEMの施工管理ソフトや電子小黒板SiteBoxを日常的に運用している土木・建築会社
Gリポート 現場検査特化型システム。ミリ単位の目盛りを視認できる高画質配信。国交省NETIS最高ランク「VE評価」獲得。 要問い合わせ 配筋ピッチやクラックなどミリ単位の微細な目視確認を重視する現場、NETIS加点を狙う企業
Safie Pocketシリーズ クラウド録画型ウェアラブルカメラ。双方向通話と自動クラウド録画に対応し、安全パトロール等にも幅広く活用。 要問い合わせ 臨場検査だけでなく、日常的な安全巡回や現場全体の固定監視・防犯を用途に含めたい企業

ツール選定時の最大の判断基準は、「受発注者間情報共有システム(ASP)と遠隔臨場をどのような運用形態で束ねるか」という点にあります。現場クラウド One 遠隔臨場機能は、すでに工事案件で現場クラウド Oneを利用している場合、受発注者間の発議文書の決裁フローと現場立ち会いを完全にひとつのプラットフォーム上で完結させられるため、URLの送受信や別ストレージへのデータ退避といった二重管理を解消できる合理的な選択肢となります。

一方で、発注者側の指定により他社製の情報共有ASP(KENTEM製や他社製など)が利用されている現場や、電子小黒板アプリ「SiteBox」などの自社施工管理システムとのデータ連携を最優先する場合は遠隔臨場 SiteLiveが候補になります。また、定点監視や日常の安全パトロールまで含めて広範にウェアラブルカメラを活用したい場合はSafie Pocketシリーズ、ミリ単位の精細な目盛確認とNETIS最高評価を重視する場合はGリポートを検討するなど、工事の性質や既存のIT資産に応じた見極めが必要です。

料金・プラン

現場クラウド One 遠隔臨場機能の利用料金は、ASP本体である「現場クラウド One」の基本契約と「遠隔臨場機能オプション」を組み合わせた体系となっています。遠隔臨場機能のみを単体で契約することはできません。

プラン構成 初期費用 月額利用料(税別) 備考
現場クラウド One(本体ASP) 0円 9,800円 案件単位契約。ユーザー数無制限・ディスク容量無制限。受発注者間の情報共有機能を提供。
遠隔臨場機能オプション 0円 10,000円 現場クラウド Oneの追加機能。案件単位契約で遠隔臨場接続・クラウド自動保存等を開放。
合計(月額運用費用) 0円 19,800円 1案件あたりの月額合計額。受発注者双方が利用可能。

本システムは案件(工事)単位での契約方式を採用しており、利用するユーザー数やクラウドストレージのディスク容量に上限が設けられていない点が大きな特徴です。発注者(監督員)側の参加ライセンスや工事関係者の追加に伴う従量課金が発生しないため、関係者が多い現場や撮影データ容量が大きくなる長期工事でも月々のコスト負担を確定させやすい料金体系となっています。

導入事例・実績

現場クラウド One 遠隔臨場機能は、公共工事を中心とする複数の建設会社において導入されています。公式に公表されている主な導入実績は以下の通りです。

  • 松浦建設株式会社
    発注者との協議および立会確認に遠隔臨場機能を活用。現場から発注者へのリアルタイムな指示受けや段階確認を行うことで、立会日程の調整に伴う現場代理人の待機時間や確認用資料作成の手間を抑制する定性的な改善効果が得られています。
  • 合資会社山下産業
    自治体発注工事において、現場クラウド Oneの書類決裁機能と遠隔臨場機能を併用。発議文書の確認と同時に現場状況を映像で共有することで、協議にかかる往復時間や決裁状況把握の効率化を図っています。

※導入企業における「工数〇%削減」「年間〇時間短縮」といった具体的な削減効果の数値や、個別の導入金額規模に関する確定公表値は確認できていません。

ウェアラブルカメラ連携と国交省要領への適合

現場クラウド One 遠隔臨場機能は、国土交通省が直轄土木工事等で定める「建設現場における遠隔臨場に関する実施要領」に対応した仕様設計となっています。公共工事の「段階確認」「材料確認」「立会」における技術的要件を満たすための連携機能が組み込まれています。

本システムは、株式会社ザクティが開発・提供するNETIS登録済みの業務用ウェアラブルカメラ(型番:CX-WL100、CX-WE100、CX-WE300)との直接連携に対応しています。これらの専用カメラをヘルメットや胸部に装着して運用することで、以下の実務的利点が得られます。

  • 両手をふさがない安全な計測作業
    スマートフォンやタブレットを片手で構え続ける必要がなく、検尺スタッフやクラックスケールを用いた出来形計測を両手で確実に実施できます。足場の不安定な高所や重機周辺での転倒・端末落下事故を防ぎます。
  • ブレ補正と目線追従による鮮明な確認映像
    作業員の自然な視線に合わせてカメラが向きを変えるとともに、機材側の手ブレ補正機能によって歩行中や作業中の映像揺れを抑えます。監督員が画面酔いすることなく、測定値や構造物の細部を正確に視認できる環境を維持します。
  • 電子小黒板の重畳による手戻り防止
    リアルタイム伝送中の映像上に電子小黒板を合成表示できるため、国交省の要領で求められる「小黒板情報の確実な記録」を現場で物理黒板を用意することなく充足できます。

導入前に知っておきたいこと

現場クラウド One 遠隔臨場機能を検討するにあたっては、運用上の制約やネットワーク環境に関する以下の点に注意する必要があります。

  • ASP本体(現場クラウド One)の契約が必須
    本システムは「現場クラウド One」の追加オプション機能として動作する構造であるため、遠隔臨場機能単体での契約や独立運用はできません。受発注者間で現場クラウド One以外のASPを利用している場合、本機能のみを部分的に持ち込むことはできない点に留意してください。
  • 携帯電波が届かない現場での通信確保
    推奨ネットワーク速度として「平均1Mbps以上の安定した通信環境(VBR)」が求められます。携帯キャリアの基地局電波が届かない山岳地域、トンネル内、コンクリート遮蔽された地下現場などでは、Starlinkなどの衛星ブロードバンドルーターや現場専用Wi-Fiを別途自社で用意しなければ映像配信が行えません。
  • モバイル端末のOSバージョン要件
    現場配信側アプリは定期的に動作対象OSが見直されています。iOS端末ではiOS 15以下、Android端末ではAndroid 9.0以下は非対応(サポート対象外)となっているため、現場に配備されている既存のスマートフォンやタブレットが要件を満たしているか事前に確認が必要です。

導入の流れ・期間

現場クラウド One 遠隔臨場機能の一般的な導入手順は以下の流れとなります。具体的な導入期間や即日開通の可否については現場サポートへの問い合わせが必要です。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトの専用フォームより問い合わせを行い、対象工事の規模や工期、利用開始予定日を共有します。
  2. 要件確認・見積もり
    工事ごとの利用期間およびASP本体と遠隔臨場オプションを組み合わせた月額利用料の見積もりが提示されます。
  3. 利用申し込み・契約手続き
    受発注者間で利用する工事案件の利用規約に同意し、契約手続きを行います。
  4. 現場環境・機材の準備
    発信側となるスマートフォン・タブレットへ専用アプリをインストールします。ウェアラブルカメラを利用する場合は対応機器(ザクティ製等)を手配し、通信テスティングを実施します。また、発注者側に対しては必要に応じて無料貸出iPadの配備を行います。
  5. 運用開始
    現場クラウド Oneの発議管理画面より臨場セッションを起動し、実際の段階確認や材料確認での運用を開始します。

よくある質問(FAQ)

遠隔臨場機能だけを単体で契約・利用することはできますか?
できません。本機能は受発注者間情報共有システム「現場クラウド One」の追加オプションとして提供されているため、ASP本体(月額9,800円・税別)の契約が必須となります。
発注者(監督員)側のPCに特別な専用ソフトをインストールする必要がありますか?
インストールは不要です。監督員側のPCはGoogle Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edgeの最新版ブラウザに対応しており、ブラウザ上で現場クラウド Oneの発議管理画面を開くだけで臨場映像を閲覧・通話できます(Internet Explorerは非対応です)。
配信に必要なスマートフォンの対応OSとネットワーク環境はどのような基準ですか?
現場配信アプリはiOS(iOS 15以下は非対応)およびAndroid(Android 9.0以下は非対応)の最新版に対応しています。ネットワーク速度は転送レート平均1Mbps以上で安定して通信できる環境が推奨されています。
発注者側に専用端末がない場合、端末の貸出サポートはありますか?
提供元の株式会社現場サポートより、発注者向けのiPad無料貸出サービスが提供されています。これにより、発注者側の端末配備状況に左右されずに遠隔臨場の導入協議を進めることが可能です。
遠隔臨場中に撮影した写真や映像はどこに保存されますか?
現場クラウド One内の工事案件ストレージへ自動的に紐付けられてクラウド保存されます。撮影データはディスク容量無制限の環境で管理され、後から案件単位で一括ダウンロードすることができます。
操作方法が分からない時や当日の通信トラブルに対するサポート窓口はありますか?
土日祝日を除く平日対応のフリーダイヤル専門サポートセンターが設置されており、操作方法や接続トラブルに関する問い合わせに対応しています。

参照・出典

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